洒落怖
禍々しい箱

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しばらくして動けるようになり、見えるようになったものも、箱に入っていたものも、それらは全て禍々しい気配を放っているが、
自分には害を成さないものだという気がし、一先ず夜が明けるまで蔵で過ごすことにした。
短い杖のようなものを調べていたが、気がつくと見えていた霧のようなものは消えていたので、そのまま膝を抱えて目を閉じた。

140 UG7s3h6G0 sage 2014/03/02(日) 03:03:45.08 ID:iedEthBy0
すまない。発作が起きた。
そう、その日以来、定期的に”発作”に悩まされてる。
短い時は1日に数回、長い時は10日くらいに繰り返される。
そのおかげで左腕はどす黒く変色してもう動かない。

その夜、目を閉じてからも暫くは、長い間気を失っていたこともあり、眠れずに起きていた。
姿は見えなくなったものの、周囲には色々な気配を感じた。
悪い気配には違いないが、何故か自分に危害が加わるような心配がなかった。
が、たまに風が吹き込んだり、唸り声のようなものが聞こえたときに、少し身構えないとと感じることがあった。

それは、古武道での立会いや組手の時に、師範相手にした時とかに感じる力のような感じだ。
つまり近くに感じる気配は、きっと自分に危害を加えるほどの力は持っていない何かで、たまに外を通りすがる何かは、少し力を持っているような感じなんだろうなどと考えていた。

少しすると雨が降り出し、蔵の中のカビと生臭いような匂いが強くなってきた。

141 本当にあった怖い名無し 2014/03/02(日) 03:26:23.49 ID:iedEthBy0
雨音が強くなってきて、周りの気配を察するのが難しくなり、雨音のおかげで少し眠りに引き込まれていった。
その時、太鼓のような音が遠くから聞こえてきた気がした。
ドンドンドン・・・。
和太鼓の音がリズムもなくドンドンドン・・・と段々近づいてくる感じだ。

禍々しいだけではなく、とても嫌な感じがして、動こうとしたが体が竦むような感じで力が入らず動けない。
そうこうしてる間に、太鼓の音が確実に近くなり、笛の音や低い不気味な唸り声が聞こえてきた。
ヴヴウ・・・ハァアア・・・。
ヴグウウ・・・ハァアア”ア”ア”
異臭も強くなり、蔵の入口がどんどんと暗闇に包まれていった。

142 本当にあった怖い名無し 2014/03/02(日) 03:36:05.22 ID:iedEthBy0
ぴしゃり・・・、ぴしゃり・・・。
太鼓や笛の音も聞こえるので、沢山いそうな感じがするんだが、感じられる気配は一つだけで、足音も一つ。
ゴオオオオオ!と突風が吹いたと思った時、そいつが蔵の入口に見えた。

さっきまで霧のように見えてた奴らと違い、はっきりとしている姿があるが、そいつの周囲を暗闇と霧が覆っているような感じでよく見ることができないんだが、今まで見たことがないような冷たくて憎しみに満ちたような目で俺のことを見ている。

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  • 匿名 より:

    自己紹介が自己紹介になってない 
    無駄に長い

  • 匿名 より:

    いたたたたた

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