洒落怖
初めて見た霊

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俺が中学の時の話。

麻雀を覚えたての頃で、仲の良い友達3人(A・B・C)と学校が終わってはAの家に集まり麻雀をやっていた。
Aの部屋は離れにあり、親などに特にうるさくされず、多少騒いでも近所の迷惑にもならない所だった為、良い溜まり場となっていた。

ある金曜日。
次の日は学校が休みなもんだから、Aの家で徹夜麻雀をやろうって話しになり、各自宅で晩飯を済ませてから22時にAの家集合にした。
22時を少し回ったところで俺到着。
移動手段は中学生だからもちろんチャリだ。
C以外は集まっており、麻雀をセットしたりしてCの到着を待っていた。
しかし、いくら待ってもCが来ない。
時間は23時になろうとしている時だった。

Cが家を出たのか、出てないのかどうか分からない。
当時はまだ携帯電話なんてなかったので、気が引けたが、取り合えずAがCの家に電話した。
「夜遅くにすいません。今夜ウチで集まる事になってるのですがC君はまだいますか?・・・え、そうですか。分かりました。いや、まだこっちに来てないんです。・・・はい。失礼します。」
Aの言葉からCは家を出ている事は容易に汲み取れた。
「C、もうとっくに家出てるってさ」
「コンビニで立ち読みとかしてんじゃね」
「もう少し待ってみるべ」
そう言ってから30分経過。
部屋の子機が鳴ったが、親機の方で家族の誰かが取ったらしい。何コールかして音は止んだ。
「いや、おせーだろ」
「なんかあったんかな、探しに行くか?ここからCの家までどんくらい?」
「チャリで15分。んじゃ行くか。」
そう言って部屋を出ようとした時に外から砂利の上を小走りする音が聞こえてAのオカンが勢いよく入ってきた。
「C君!事故に遭ったって!○○病院に運ばれたみたいよ!」

全員顔を見合わせた。身体の内側からドンって感じの振動を受けた。
○○病院はチャリで行ける距離であったため、3人はチャリで全力で向かった。

234 本当にあった怖い名無し 2010/05/26(水) 17:10:52 ID:Gajv/VSl0
夜の病院は薄暗く、非常灯や機械の音が小さく聞こえる他は静まり返っていた。
最も大きく聞こえるのは自分の心臓音。次に息遣い。
どこに行けば良いのか分からず少し彷徨っていたら、Cの家族と遭遇。
母親は泣き崩れていた。それを支える父親。俯き項垂れている兄。
母親は俺らの存在に気が付いたらしく、鳴き声交じりで「アンタらのせいで・・・っ!」
と力なく、だが力強く言ってきた。
硬直してた俺達だが、恐る恐る口にしてみた。
「あの・・・Cは・・・」
少しの沈黙の後、父親が
「・・・死んだよ。事故だそうだ・・・。今日のところは時間も遅いし帰りなさい。」
その言葉を聞いた瞬間、身体の内側にドンという衝撃を受けた。
あまりにも唐突で信じられないまま、その日は帰宅。
訳も分からないままその日は寝た。

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