洒落怖
怯える妹

この怖い話は約 3 分で読めます。

怖い話というか、それ自体に関わる話を投稿したいと思います。

僕の父はいわゆる「そういうものに敏感な人」で、父が学生時代に吉祥寺のアパートに住んでいた時は、それはもう様々な怪現象に遭遇したそうです。
詳細に話すと長くなるのですが、寝ている時に突然現れた男に包丁の背中で両頬をなぞられながら「一緒に来いよ」と一晩中言われたり、風も無いのにカーテンが膨らんでいるので恐る恐るよく見てみると明らかに人の顔の形をしていたりと…
僕がまだ小さい頃、テレビで夏の心霊特番が始まる度にそういった怖い話をせがみ、父は渋々(といいつつ若干乗り気で)そういった怖い体験を話してくれました。
僕と母には全くそういう感覚はありません。しかし、妹の方は父の血を濃く受け継いだようで、たまに霊的なものを見ているようでした。(顔の作りもよく似ているw)

それは冬休みのある日のことでした。
僕が夕方遊びから帰ると、妹が自分の学習机の椅子に座り、何やら青ざめた顔でぼーっと真っ正面ばかりを見つめていました。
僕は直感で「ああ、こいつ何か見たんだな」とわかりました。
以前父の田舎の山でクワガタ取りをしたときも、青ざめた顔で「山の上からおばあちゃんがみている」と言い何も無い山の中腹あたりをぼーっと眺めていたことがあったからです。
僕は怖い話が好きだったので、もしかしたらすごい怖い話が聞けるかも知れないと思い、妹に「なんかあったのか?」の尋ねました。

512 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/24(土) 06:31:49.80 ID:JdI5wlW60.net
すると妹は「なんでもないよ」と妙に嫌そうにはぶらかしました。
僕は余計に好奇心が抑えられなくなり、「嘘だー」とか「何があったの?」とか図々しい感じで食い下がりました。
妹は「なんでもない」「なにもないから!」といった感じで一向に要領を得ません。
僕は段々イライラしてきて、それまでの質問で「霊的な物」に関してはあまり突っ込んでは聞いていなかったのですが、「何をみたの?」と聞きました。
すると妹は突然ものすごい剣幕で「なんでもないって言ってるでしょ!!!」と怒鳴り、机に突っ伏してしまいました。
僕はその迫力に圧される形で引き下がらずを得ませんでした。
夜になり父が帰ってくると、僕は夕方あった出来事を父に話しました。
すると父はいまだに机に突っ伏したままの妹のところに行き、何やら会話をすると、僕の所に来て真剣な面持ちで語りはじめました。

513 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/01/24(土) 06:43:22.63 ID:JdI5wlW60.net
ここからは父の話した内容を会話形式で書きます。
大分省略していますが、実際はもっと「人の嫌がることをするな」とか「しつこいと女の子に嫌われるぞ」とか教訓めいたことが沢山絡められていました。

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