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逆テケテケ

投下します。

もう十年くらい前になるんだけど、僕が住んでる市の小学校で「逆てけてけ」というローカル都市伝説が流行ったことがあります。
それは、みんなが知ってるテケテケとは全く逆の性質で、市内のどこかの踏み切りに夜中雨の降ってる時にだけ現れ、遭遇すると何かがある。というものでした。

当時その市内の小学校で非常勤教諭をしてた僕は、担当していた子供達からその話を聞きました。
ずいぶん変わった怪談話もあったものだと、その時は聞き流していました。
970 :本当にあった怖い名無し:2013/11/02(土) 21:13:45.49 ID:Q5ETdKaTi
ある日の夜です。隣の市で担当学科の講習会があり、雨が降っていたため、いつもは通らない道を歩いて帰っていました。
教材や荷物が重く、リュックサックを猫背気味に背負い傘を深くさしていました。
住宅地だから入り組んでて人通りもなくて、灯りも少ない、とても視界が良いとは言えない道でした。
トボトボと歩いていると、前から女性の足が歩いてきてるのが見えました。
大の男ですが小心者の僕は、やっと通行人に遭遇して安心しました。
しかし、足が近づいて来るに連れ、何か違和感を感じます。
結構な土砂降りにも関わらず、その足は長靴どころか、靴などを何も履いていなかったのです。
裸足の女性が歩いてるとなると、何か暴行でもされたのかと思い、僕は声を掛けるために傘を傘を上げました。
するとその足は見えなくなってしまいました。
見間違いかとも思ったのですが、確かにその足は右、左と交互に動き、きちんと歩いているように見えました。
少し不安な心持ちのまま角を曲がり、踏み切りを渡り、川を跨ぐ大きな橋まで黙々と歩きました。
971 :本当にあった怖い名無し:2013/11/02(土) 21:15:42.07 ID:Q5ETdKaTi
途中どうしても怖くなってしまいヘッドホンを取り出し音楽を聴きました。
確か外国の女性歌手の楽曲をリミックスしたものだったと思います。
エフェクトが多様され明るい音調だったので、先ほどの件は気にはなっていたものの、それほど不安は感じていませんでした。

橋の中頃に差し掛かると、右手後方から女性のものと思われる甲高い咳が聞こえました。
大荷物だし通行の邪魔になったのかと避けましたが、暫くしても誰も横切らないので振り返りました。
しかし女性はおろか誰もいません。
見間違いに聞き間違いかと訝しんでいるところに、今度はヘッドホンの右側から含み笑いが聞こえてきました。
こんな時に怖いエフェクトだなぁと半ば無理矢理に思い込んでいると、音楽はブツッと音を立てて切れました。
そして両耳からとても明瞭な女性の声で

「私のこと知ってる?」

幾ら何でも恐ろしくなって、ヘッドホンを外し傘を捨て、大声を上げながら全力疾走しました。
不振だったようで通りすがりの警察官に声をかけられ、そのまま交番で保護してもらいました。
972 :本当にあった怖い名無し:2013/11/02(土) 21:17:22.60 ID:Q5ETdKaTi
翌朝、学校の図書室でテケテケという物について調べました。
テケテケは踏み切りで電車に轢かれ足を切断された女の子が、人々に語り継がれるうちに妖怪化してしまい、都市伝説がなくならない限り成仏出来ない妖怪で、姿は足のない髪を振り乱した女、テケテケとしか喋れない。とのことでした。
全く逆の性質を持つ逆てけてけというあのローカル都市伝説に、僕は遭遇したのかもしれません。

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枕

ウチの母から最近聞いた話。

当時、18とかそこらの母はちょっと距離のあるところで就職してた。
百貨店の接客と長時間通勤で精神と肉体の疲労は半端なく、常に肩こりが酷かったらしい。
熱い風呂とマッサージで誤魔化してたけど、流石に限界がきたらしく整体へ行くことに。
整体の先生が施術しながら、ここのコリが酷いとか片足に体重かけ過ぎだとかをお説教してきて、
すこしうんざりしてたんだけど、「枕が合ってない」って言われてドキン!とした。
そんなに裕福じゃなかった母は昔から重ねた本にタオルを巻いて枕代わりにしてたらしく、
その頃もまだ即席枕を使うクセが抜けてなかったそうだ。
なんだか見抜かれた気がして恥ずかしかったらしい。二度は来ないな、と決めた。

しっかりと施術してもらって身体も楽になった翌日、母はさっそく自分の勤め先の百貨店で枕を買う事にした。
まだその頃は、羽毛とか綿とかソバ殻しかなくってビーズやら低反発やらは置いてなかった。
母はある程度固くて高さの調節がしやすそうなソバ殻の枕を選んだそうだ。
その日、早速買ったばかりの枕を使ってみたら、自分でも驚くくらい熟睡していた。

しばらく快眠が続いて、同僚からは「最近、○子さん(母の名前)がんばってるね」みたいなこといわれて
なんとなく話の流れで肩こりとか整体とか新しい枕の事を話したんだってさ。
そしたら同僚の人も「私も枕変えてみようかなぁ」とかいってその人も同じソバ殻の枕を買ったらしい。
その日を境くらいに同僚の人はものすごい遅刻が増えたそうだ。
理由を聞くと「熟睡しすぎて起きれない」って。
かくいう母もこのところ物凄く熟睡してるせいで朝一人で起きれないことが多々あった。
当時はまだ実家暮らしで母の母(私の祖母)が起こしてくれてたからいいけど、休日は寝疲れするまで寝てた。
肩こりは以前ほど酷くもないし、なにより熟睡できるなら良いかってことで気にもかけてなかった。

だけど日に日に眠りが深くなりすぎて、今度は仕事中でも眠気が酷い事になってた。
それは同僚の人も一緒でとにかく眠くって、家に帰ったらすぐにあの枕で寝てた。
最初は疲れてるのかなーと思ってたけど、祖母が心配になって「最近寝すぎちゃうか?」って聞いてきた。
-続く-

180 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/26(土) 09:19:38.05 ID:2wkEDX4S0.net
④

181 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/26(土) 09:27:54.86 ID:mrMCm7uc0.net
1レスでサルにはならんだろ

182 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/26(土) 09:35:48.98 ID:wng3n+az0.net
-続き-
眠かった母は「うーん」って適当な返事をしながら枕に顔をうずめた。
その時、顔をうずめた瞬間、初めてその枕に違和感を覚えたらしい。
音?におい?感覚的に「あれ、変だな」って。
ガバっと起き上がると急に眠気がふき飛んで怖気が背筋を走った。
何を思ったか、買ってそんなに使い込んでもいない枕を母は挟みで開けた。
もったいないとかそんな概念はなく、ただすぐ中身を見たかったらしい。
そしたら、ソバ殻がバッサー!!って散らかった。
それを見てた祖母が思わず「ヒィ!!」って声を上げた。
ソバ殻ってこげ茶色っぽいんだけど、中身の大半が明らかに赤黒い何かを塗ってあった。
でも祖母が声を上げたのはそれが原因じゃなくって一緒に入ってた写真。
ポラロイドで撮ったと思われるモノで全然知らないおっさんが竹林で手を振ってる写真。
それと皮のついた短めの髪の毛。
唖然とする母が枕の内側をみると同じような赤黒い何かの跡があった。
三本指で線を引くような跡。
祖母が封を切ったように勢い良く塩をもってきて部屋の中だってのにかまわずふりかけまくった。
そして母がハっとして急いで中身をビニール袋に一粒残らず入れてお寺に持って行ったらしい。
住職さんは差し出されたビニール袋の中身を確認するとすぐにお祓いしてくれた。
でもずっと薄気味悪い写真が頭の中でちらついてた。
さすがにその日は一切、眠れなかったそうだ。

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嫌な感じ

小学校の頃の話

今でいう林間学校みたいな自然体験教室を2泊3日で行った
宿泊場所はどこかのキャンプ場で
テントを貼ったりする体力のない年頃だったからバンガローを使うことになっていた

でもそれが事の始まりだったのかもしれない
夕方から鬱蒼としていた林はどんどん暗くなり
キャンプファイヤーをする7時には夏なのにもう真っ暗になっていた
輪になってフォークダンスをしたり色々出し物をして盛り上がっていたのだが
何故か背後が気になる
誰かかそこかしこからじっとこちらを見ているような
嫌な感じが始まりの頃から続いていた

471 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/08/28(火) 23:15:01.76 ID:ttsnbgvM0
キャンプファイヤーの火もだいぶ小さくなって来たので
先生たちが水ぶっかけて消火活動していた
その間、輪になったままで待機
その間もじっとりと、ねっとりとした嫌な感覚が背中に
友だちに聞いてみるとやはり同じようだったらしくてビクビクしていた

お開きになって風呂にいけ~ってことになったので
大浴場でみんなでワイワイ水かけっこなんかして遊びながら入ったんだけど
その時も、ガラスで仕切られている林の中から視線を感じていた

バンガローでやっと就寝、となった頃
お決まりの怪談話・・・と行きたかったが、さっきの現象を皆で考えあっていた
色々まだ怖いっていう感情の方が心中を大きく占める年頃だから皆怖くなって寝ることにした

472 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/08/28(火) 23:21:39.89 ID:ttsnbgvM0
夜中近くの先生の点呼、じゃない、起きていないかのチェックがそれぞれのバンガローを通過していく
その音で皆起きだしちまった
なんだよ強い葉じゃねーかよって行ってたんだけど寝れなくなって
仕方なく怪談話をはじめることにした
これも最悪の決定だったな

何話か結構持ちネタあるらしく、大した怖さではなかったが笑いながら聞いていた
すると足音も聞こえなかったのに「寝ろ、寝ろ、寝ろ・・・」といきなりドアの前で声がした
「ぅわぁぁぁぁぁっ!」
皆パニックになって毛布を引っ張りあげて寝たフリをした

その声はなにかブツブツ言っているらしく聞き取れはしないのだがバンガローの周りをウルグル回り続けているようだった
しかし足音はしない
何なんだよ!と隣に寝合ったやつどうしでブツブツ文句を言った
結構な時間続いたがもう皆の集中力もなくなり気がつくと朝になっていた

473 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/08/28(火) 23:31:02.58 ID:ttsnbgvM0
翌朝、先生が「水道水よりも小川の水の方が綺麗だからそこで顔洗ってこいよー」っていってたから
アソビ半分で顔洗ったり水飲んだりした
浅い川だったから靴とか抜いで水かけっことかもして遊んでた

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看護婦寮

87 名前:七誌さん 投稿日:2001/02/11(日) 15:36
これはまだ私が日本に居た時の話なんで10年くらい前です。
もうすでにその寮は取り壊されているし、
かなりの年月も経っているので文章にしてみました。
いまだに当時の細部まではっきりと覚えています。
私の人生の中でこのような体験はこの1回のみです。
もう経験したくはありません。当時23歳。

当時、私はフリーターでお金がなくなるまで遊んで、
金欠になるとアルバイトしてという生活をしてました。
しかしある時、世間では入学、入社シーズン。
このままこんな生活してていいものか?
と思い、正社員として安定した収入を求めました。
運良く知り合いに食品会社の社長を紹介してもらい、
待遇も良かったし、コネで入社することが決まりました。
さっそく来月から働いてくれとのこと。

88 名前:七誌さん 投稿日:2001/02/11(日) 15:37
しかし、今、住んでるアパートから車では環7の朝の大渋滞で通勤不可能。
電車はあまり好きではなかったので会社の近くでアパートを
借りることにしたんです。しかし、いい物件が見当たらない。
それは会社が都心の割といい場所にあるためで汚いアパートでも、
家賃9万。そんなに払えませんでした。
就職先の会社の社長とたまたま会話する機会があって、
そのとき、通勤時間のことやアパートのことを相談したんです。
そしたら社長が「職場の近くにあるうちの工場の拡大予定地に、
古い元看護婦寮があるから取り壊しまでの4ヶ月は住んでていいよ。
いま1階は倉庫代わりに使っているけど、2階は人が住めるから。
電気と水道は通ってるからどうにかなるだろう」と。
タダそして車も止められるということで喜んでそこに決めました。
なによりいくら騒いでもそこに住んでるのは私1人。
苦情を言う人がいない。友達を呼んで宴会ができる。

89 名前:七誌さん 投稿日:2001/02/11(日) 15:37
そしてさっそく次の日にそこへ行ってみました。
広い敷地内にひっそりとある外見は古い寂れた施設といった感じ。
壁に広がるヒビが時代を感じさせる。
これでは看護婦さんも住みたくはないだろう。
などと考えつつ中に入ってみると中身は結構きれい。
しかし埃が溜まっていて、会社が倉庫として使っているわけでなく、
ただの物置として使っているのがわかる。
きっと、ここは寮として使われる前は
公共の施設であったのではなかろうかといった作りでした。
ガスが来てないから風呂には入れない、
キッチンは各部屋に小さいのがついてるから食堂などは
掃除の必要なし、などと考えながら、
さっそく2階に上がり部屋の確認。部屋数は25。
廊下と各部屋の内装はどこも綺麗。
私は正面道路側の角部屋にきめました。
それは日当たりがよく、畳と壁が新しい物だったからです。
その日は自分が決めた部屋と2階の廊下、階段を掃除して
帰りました。

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怪談テープ

182 名前:マターリ軌道修正しましょ 投稿日:2001/03/06(火) 23:28
稲川淳二が怪談話を始めて、人気が出だした頃の事。
当時のバイト先の仲の良かった早番の女の子が、
「怖い話好きだよね。コレ知ってる?」
と、カセットテープを差し出した。

「稲川淳二のやつだよ。ファミレスに売ってたんだ。
彼氏と車で河原に行って、真っ暗にして聞いたんだけどスゴかったよ。」
何がすごかったのやら…と考えながら、今夜だけの約束でそのテープを借りることにした。
家に帰り、部屋でダビングしようと60分テープを用意。
バイトが午前1時終わりなので、時間はすでに2時近かった。
最初にREC側をスタート、そして再生。

183 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/03/06(火) 23:29
1話目は雪山か何かの話だったと記憶している。
まぁありがちなお話だった。
期待はやっぱり4話目の「生き人形」かなと思いながら、雑誌なんかをパラパラとめくりながら聴いていた。
やがて2話目が始まったが、これがなかなかの雰囲気。
今となっては何の話だったか憶えていないが、それまで聴いたことの無い話だった。
「こりゃ儲けた。けっこう怖いぞ。」
しばらく聴き入っていると、やがて背筋に冷たいものを感じはじめた。
一人部屋で、モニターをビデオに繋いで音はステレオから出す様にしていたので
ステレオを使っているとTVなど、他の音を出すことができない。
話はだんだんと佳境に入っていく。
いやな寒気から逃れたくて、思わずステレオのボリュームを絞った。
「どうせ録音してるんだ。明日聴けばイイや。」
ダビングが終るまでには、しばらくかかりそうだったので
そのまま風呂へ入ることにした。

184 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/03/06(火) 23:29
風呂からあがって部屋へ。戸を開け、中に入りステレオを覗き込むと、
ものすごく中途半端なテープ残量で両方とも止まっている。
「???」
オートリバースが働いた様子も無く、どちら側もA面のままになっている。
ダビングが終ってるとは思えない。
試しに元テープの方を再生してみると、やはりまだ2話目の途中。
おかしいなと思いながら、録音していた方を少し巻き戻して再生。
話の途中なのに突然プツっと音が無くなっている。
元テープを少し巻き戻してからその部分を聴いてみるが、問題の場面でも止まる様子はない。
「ちぇ、やり直しじゃん。」
一度、両方のテープを全部送って、それから巻き戻してみる。
テープの巻が原因と結論をだした。元テープの巻が悪くて、そちらが止まったので
ダブルデッキのシンクロが働いて、録音側も止まったのだろうと。

185 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/03/06(火) 23:30
2度目のダビングをスタートさせた。
自分は部屋を出て、居間に行きTVを付けくだらない深夜番組で笑っていた。
「そろそろかなぁ」
約一時間後、終る頃だと思い部屋に向かった。
音はしていない。良かった、終ったと思ってステレオを覗き込んだ。
テープは止まっていた。さっきと同じぐらいのところで。

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田中河内介の最期

380 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/03/27(火) 18:24
田中河内介の最期

 大正時代の始め頃、東京の京橋に「画博堂」という書画屋があって、そこの3階には同好の志が集まって持ち寄った怪談話をかわるがわる話し合うということがよく行われていた。

 ある日、その画博堂に見なれない男がやってきて、自分にも話をさせてくれと言う。どんな話かと聞くと、田中河内介の話だという。田中河内介は明治維新時の知られざる尊皇志士のひとりである。その男は、「田中河内介が寺田屋事件のあとどうなってしまったかということは話せばよくないことがその身にふりかかって来ると言われていて、誰もその話をしない。知っている人はその名前さえ口外しない程だ。そんなわけで、本当のことを知っている人が、だんだん少なくなってしまって、自分がとうとうそれを知っている最後の人になってしまったから話しておきたいのだ」と言う。

 始めは、よした方がいいなどと、懸念してとめる者もいたが、大半の人々が面白がってうながすので、その男が話を始めた。前置きを言って、いよいよ本題にはいるかと思うと、話はいつの間にかまた元へもどってしまった。河内介の末路を知っている者は、自分一人になってしまったし、それにこの文明開化の世の中に、話せば悪いことがあるなどということがあるはずもない。だから今日は思い切って話すから、是非聞いてもらいたい。というところまで来ると、またいつのまにか始めに返ってしまって、田中河内介の末路を知っている者は、と話し出す。なかなか本題にはいらない。その間に、一座の人が一人立ち、二人立ちしはじめた。別に飽きたから抜けていくというわけではなくて、用で立ったり、呼ばれたりして立ったのだそうだが、私の父も自宅から電話がかかってきて下に呼ばれた。

 下におりたついでに帳場で煙草をつけていると、又あとから一人おりて来て、まだ「文明開花」をやってますぜ、どうかしてるんじゃないかと笑っていると、あわただしく人がおりてきた。偶然誰もまわりにいなくなったその部屋で、前の小机にうつぶせになったまま、彼が死んでしまったというのだ。とうとう、河内介の最期はその人は話さずじまいであった、というのである。