オカルト版まとめ
山での怖い体験、怖い話を書け

この怖い話は約 3 分で読めます。

でも、それがけして聞き間違いじゃないという事態が起きた。
前から登山者が歩いてきた。
軽装の登山者。夏だから、軽装でもおかしくないが、テント泊だと耐えられそうにない服とザック。

定例通り「こんにちはー」と挨拶して相手の顔を見た瞬間、ギクッとした。
数年前に亡くなった「お兄ちゃん」だった。
実際の兄貴ではなく、仲の良かった従兄弟。俺は「お兄ちゃん」と呼んでいた。

挨拶にも答えず、青白い顔で真っ直ぐ前を見て歩いていった。
そして、俺とすれ違って10mくらいで消えちゃった。
何度か振り返ったけど、もう見えなくなった。お鈴の音もしなくなった。

夕方だったから、テントを張ってその晩は眠ったけど、翌日は予定を変更して帰宅。
そして墓参りに行った。

みんな、お盆は先祖供養やお墓参りをしましょう。
やっぱりお盆には死者が帰ってくるようです。

「お兄ちゃん」は俺に「男の道」を教えた人。「お兄ちゃん」じゃなく「アニキ」と呼ぶように何度か言われたけど、小さい頃通り「お兄ちゃん」と呼び続けた。
家族に同性愛をカミングアウトしてしばらくして自殺した。自殺と同性愛の因果関係は今でもわからない。
俺は、どうも男には馴染めず、普通に彼女を作っている。

297 : 底名無し沼さん : 2012/08/10(金) 20:33:56.62
数年前、友人と3人で○ヶ岳に登っていたときのこと。
男2人と、女の子1人。

俺達は、同じ山岳サークルの若手仲良し3人組。
俺達は、テントで並んで寝ても、彼女を女性として意識してない。というか、健康的すぎて性欲を感じないタイプ。

彼女の方も、俺達に何でも話してくれて、彼氏の話もしてくれたりする。
彼女、肉体的というかちょっとポチャっとしているんだが、彼氏と初めてやったときに腹がたるんでいて彼氏が萎えてしまい、以後、セック*レスだという話を聞いた。
俺らは大笑いして、以後、彼女のことを「シワ腹さん」と呼ぶようになった(彼女の苗字は「○原」)。

俺は当時、彼女と別れたばかりで登山しながらも、彼女のことばかりが頭を駆けめぐっていた。忘れられなくて、よりを戻せるなら戻したいと思っていた。
日暮れ前、靴ひもがほどけて結んでいる間に、前の2人から10数メートル離された。
それでも俺はボーっとしながら歩いていた。

そして…。足を滑らせた!
思い切り滑落した!
「わー!たすけてー!」と叫ぶ俺。

瞬時に手をさしのべてくれたシワ腹さんの腕にしがみついた。九死に一生を得た。
俺はすぐに立ち上がれなかった。ゼーゼー息をしながら、助かった安堵感でうずくまっていた。

そしたら、2人が、「おーい、だいじょぶかぁ?早く立ち上がれよ。」と言うので、わかったと言い、シャンとして歩くことにした。

テン場に着き、俺は改めてシワ腹さんを呼び、「さっきはありがとう。おかげで命拾いしたよ。」というと、シワ腹さんはポカーン。
「私、何もしてないよ?」と言う。
俺が、「いや、手をさしのべてくれたでしょ?シワっぽかったから、あれは絶対にシワ腹の手だよ。」と言うと、「アホ言うな、私は離れてたやん。それにあなたはそんなに滑落してないよ。ただコケただけやん。大袈裟な。」
と言われた。

この怖い話にコメントする

山での怖い体験、怖い話を書け