洒落怖
ミミズと僕

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797 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/23(土) 13:24:35 ID:m5Sp02uX0
書いたらめちゃくちゃ長くなりました。お許しください。
僕の体験を聞いてください。

あだ名がミミズという小学校4年になる少年がいた。
あだ名の由来は彼の名前にもあったが性格にも関係していて、
引っ込み思案で弱弱しい少年だった。風貌も薄茶色のTシャツの日が
多く、目は重々しい二重で少しギョロ目の細顔。
春に転校してきて早速他の男友達になじられる存在になる。
別に嫌われていたわけではない。

そんな彼を人一倍なじっているのが僕だった。
その頃の僕はいい意味で素直な性格、悪く考えるとわがままな
性格だった。とりあえず自分が一番という・・大人になって
考えるといやなガキ。
僕のような性格のやつとミミズが仲良くなるなんて誰が想像
できただろう?周りには友達はいたし、別にミミズと二人で
遊ぶ必要もなかった。でも僕はなんとなくミミズが気に入って
いた。子供の時僕と似たような性格をしていた人にはわかって
もらえるだろうか・・・丁度いい子分になるような、決して
対等ではない友達。
よく話すきっかけになったのはやはり共通の趣味・ガチャガチャ集め
だろうか。とある漫画関連のガチャガチャだったわけだけど少しマイナーで
話が通じたのはミミズが初めてだったわけです。

こうして日々半分は他の友達と、半分はミミズと遊ぶようになった。
ミミズと遊ぶというと僕が勝手に提案したガチャガチャ競争が主。どっちが
先にシリーズを集められるか・・とかいいつつ、本当に嫌なガキの僕は
平気でミミズから欲しいガチャガチャを横取りしていた。ミミズは困惑した
表情をすると苦笑いでそれを容認してくれた。
僕はいろいろと彼にわがままを突き通して平気でいたのも、実は
”遊んでやってる”という気持ちをもっていたからだ。

798 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/23(土) 13:26:49 ID:m5Sp02uX0
ミミズは自分から人の輪に入るのが苦手で、こっちから話しかけないと
来ないからしばしば一人になることが多かった。ミミズ自身も別に1人
でもよさそうだったけど・・

えらそうな僕はもらうだけじゃ悪いからとはずれのガチャガチャを
ミミズに押し付けたりもした。ミミズは目をキョロリと動かして
「ありがとう」ともらってくれる。満足する僕・・

僕「僕そろそろ家戻る」
他の友達「え?もう?」
僕「うん、ミミズが僕んちくる約束なんだ」
他「お前ほんとにミミズと仲よしだなーあいつ話しかけても
ギョロギョロしててよくわかんないよな」
僕「ミミズとは***(漫画のタイトル)の話ができるからさ」
夕方になって空が赤くなる頃玄関に戻るとミミズが待っていた。

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