洒落怖
島の祠

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634 591 sage New! 2012/09/23(日) 19:33:47.66 ID:Goy2a34Z0
数時間後、Bがファミレスにやってきた。
すこし落ち着いた私は二人に神主さんが豹変したことと、
洞窟で見た能面のことを話した。
Aは女を見てしまっただけに、顔色が真っ青だった。
B :まずその神主さんにもう一度会ってくる。
A :は?絶対やめたほうが良いって。危ないし。
B :大丈夫、二人はここで待ってて。
そう言うとBは地元にいる仲間数人に電話をしていた。
B :じゃあ行って来るね。
そう言ってBはファミレスから出て行った。
私達はBからの連絡を待った。
しばらくしてBから連絡があった。
言われた場所に来たけれど、それらしい家がないとのこと。
そんなはずはないとAが伝えるが、どうしても見つからないといわれた。
私達も意を決してそこに向かった。
B :ここらへんで合ってるだろ?
A :うん、このあたり。
A :あれ…なんで?ない。
私 :うそでしょ、だってここにあったよ。住所も合ってる。
636 591 sage New! 2012/09/23(日) 19:34:51.34 ID:Goy2a34Z0
神主さんがいたはずの家は空き家になっていた。
見た目も明らかに違っていて、もう数年は人が住んでいないように見えた。
D :B、近くの人に聞いてみたけどそんな家ないって。
Bは5人も仲間を集めていて、その人たちが近所の家で聞き込みをしてくれていた。
B :そっか、ありがとう。今日は解散で。ごめんな。
D :おれたちも少し調べてみるわ。
そう言って、D達はそれぞれの車に乗って帰っていった。
もう何がなんだかわからなかった。
どうしてよいかわからず、頼るものもなくなって私はそこに座り込んでしまった。
私 :もうヤダ。
ただ、駄々をこねる子供のように私はそこで泣いていた。
AとBはしばらく私を励ましたりしたあと、二人で話をしていた。
A :今からもう一度○○に行こう。
実は、私もそうしたいと思っていた。
ただ、1人で行動するのは嫌で、でもそんな遠くまで
またAを連れて行くのもダメな気がして言えずにいた。
うれしかった。
638 591 sage New! 2012/09/23(日) 19:37:00.25 ID:Goy2a34Z0
そこからAとBは交代で運転して、丸一日かけて○○まで私を連れて行ってくれた。
向かった先はC寺。
お昼過ぎにC寺に着くと、住職さんは待っていたように家の前にいた。
住職:こんにちは。
私 :あの、やっぱりだめで…
住職:落ち着いて、ゆっくり話を聞きますよ。
やさしい目をしていた。
住職:そちらの方もですね。
住職さんはBに向かってそう言った。
Bはハっとした顔をして、静かにうなずいた。
まず驚いたのはBも憑かれていたこと。
Bは私とAが苦労しているのを知って、
自分のことは自分で解決しようと思ったらしい。
住職さんは、私に憑いている女はこの地と関係があるかわからないと言っていた。
ただ、あなたがそう感じるならそうなのかもしれないとも言っていた。
そして、すぐに祓いましょうと言って念仏を唱えてくれた。

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