殿堂入り怖い話
姦姦蛇螺(かんかんだら)

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52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 19:12:02.88 ID:Miqo0XRx0
ただ、最も語られてる説としては、生き残った四人が巫女の家で怨念を鎮めるための
ありとあらゆる事柄を調べ、その結果生まれた独自の形式ではないか…という事らしい。
柵に関しては鈴だけが形式に従ったもので、綱とかはこの時の管理者によるものだったらしい。

伯父「うちの者でかんかんだらを祓ったのは過去に何人かいるがな、
   その全員が二、三年以内に死んでんだ。ある日突然な。
   事を起こした当事者もほとんど助かってない。それだけ難しいんだよ。」

ここまで話を聞いても、オレ達三人は完全に置いてかれてた。
きょとんとするしかなかったわ。

だが、事態はまた一変した。

伯父「お母さん、どれだけやばいものかは何となくわかったでしょう。さっきも言いましたが、
   棒を動かしてさえいなければ何とかなりました。しかし、今回はだめでしょうな。」

B母「お願いします。何とかしてやれないでしょうか。私の責任なんです。どうかお願いします。」

Bのお母さんは引かなかった。一片たりともお母さんのせいだとは思えないのに、
自分の責任にしてまで頭を下げ、必死で頼み続けてた。
でも泣きながらとかじゃなくて、何か覚悟したような表情だった。

伯父「何とかしてやりたいのはわしらも同じです。
   しかし、棒を動かしたうえであれを見ちまったんなら……
   お前らも見たんだろう。お前らが見たのが大蛇に食われたっつう巫女だ。
   下半身も見たろ?それであの形の意味がわかっただろ?」

「…えっ?」
オレとAは言葉の意味がわからなかった。下半身?オレ達が見たのは上半身だけのはずだ。

A「あの、下半身っていうのは…?上半身なら見ましたけど…」

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 19:12:53.71 ID:Miqo0XRx0
それを聞いておっさんと葵が驚いた。
伯父「おいおい何言ってんだ?お前らあの棒を動かしたんだろ?
   だったら下半身を見てるはずだ。」

葵「あなた方の前に現われた彼女は、下半身がなかったのですか?では、腕は何本でしたか?」

「腕は六本でした。左右三本ずつです。でも、下半身はありませんでした。」
オレとAは互いに確認しながらそう答えた。

すると急におっさんがまた身を乗り出し、オレ達に詰め寄ってきた。
伯父「間違いねえのか?ほんとに下半身を見てねえんだな?」

オレ「は、はい…」

おっさんは再びBのお母さんに顔を向け、ニコッとして言った。
伯父「お母さん、何とかなるかもしれん。」

おっさんの言葉にBのお母さんもオレ達も、息を呑んで注目した。
二人は言葉の意味を説明してくれた。

葵「巫女の怨念を浴びてしまう行動は、二つあります。
  やってはならないのは、巫女を表すあの形を変えてしまう事。
  見てはならないのは、その形が表している巫女の姿です。」

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