洒落怖
ある殺人者の話

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僕は今日も殺人者の家に向かう。
今日は出てくれるかな。
出てくれるといいな。
はやく会いたいな。
僕はあいつの家の前に辿り着いた。
僕は前来たときと家の様子が違うのに気が付いた。
無駄なのに。
こんなことしても無駄なのにね。
なにやってるの。
こんなことするなら早く僕と会えばいいのにね。
殺人者の考えは僕には分からない。

今度は燃やさずにトイレに流す。
ベットの上で考え事をしていた。
何を考えていたかは正確には覚えていないが、でも多分これからどうあいつから逃げようか、どうやって殺される前にあいつを殺そうか、なんて考えていたと思う。
今思うと精神が普通じゃないのかもしれない。
一回病院にでも行くべきだろうか・・・

その日もバイトを代わってもらおうかと思ったがさすがに休めない。
生活費が足りなくなっては困るので行くことにした。
バイト先で平凡な時間を過ごし、この平凡がずっと続くように願いながら家に帰ることにした。
マンションの入り口が見えてきた時、人影がマンションから出てきた。
私は自動販売機に隠れた。

『こっちに来たら終わりだな・・・』

鞄から痴漢撃退用のスプレーを取り出し戦闘態勢に入った。
人影は私の期待を裏切りこちらに向かってきた。
心臓が高鳴る。
自動販売機の近くにある電灯が人影を照らした。
隣に住む社会人だった。
何やってんだ私。
軽く会釈し、マンションへと向かう。
気にしすぎだ。
疲れてるのかなと思いながらマンションの入り口に入ろうとし、自分が先ほど隠れていた自動販売機の方を見た。
電灯の下に人がいた。
葬式で見た顔。
ファミレスで見ていた顔。
エレベーターの中にいたあの顔。
健二は微笑みながらこちらを見ていた。
私はマンションへと走った。
エレベーターは一階に止まっていた。
エレベーターで行くか、階段で行くか・・・
私はエレベータに乗り込み5階のボタンを押し、閉のボタンを押した。

『はやく閉まれ。閉まれ閉まれ閉まれ閉まれ!』

私の願いが通じたようにエレベーターは健二が辿り着く前に閉まってくれた。
エレベーター越しに健二を見る。
健二はリュックサックを背負っていて手にはサバイバルナイフを持っていた。
辿りつく前にエレベーターの扉が閉まり、私はとりあえず安心することができた。
もう安心だ。エレベーターから健二を再び見ようとしたが健二の姿は見えなかった。
そうだ階段があるじゃないか。
なんで安心してるんだ。

『早く5階についてくれ!!』

そう祈りながら5階のボタンを狂うように押した。
5階につきエレベーターから出た。
健二はまだ来ていない。
階段を昇る音が聞こえる。
音は近付いてきている。
もう4階くらいかもしれない・・・
私は急いで自分の部屋の前に行き鞄から鍵を取り出そうとした。
焦って鍵を落としてしまった。
急いで拾う。
拾いながら階段の方を見た。
健二はもう5階に着いていた。
こちらに走って向かって来ている。
私は鍵を拾いドアを開け中に入る。
入った瞬間扉が

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  • 匿名 より:

    長いしつまらない

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