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夕方になり、お坊さんが別のお坊さんを連れて戻ってきた。
お坊さんが戻ってくると同時に、さっきのおじさんが携帯を片手に
「えらい事になった!」
とお坊さんのところに走り寄って来た。
話を聞いていると、どうも村の子供が1人E介と同じ症状でいるところを発見され
たらしく、これからこっちへつれてくるという。
この寺のお坊さんが俺達に
「とりあえず後で話をするから、ひとまず君たちはさっきの座敷で待っていてくれ」
というと、大慌てで2人で本堂のほうへと歩いていった。
284 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/05/20(金) 22:03:57.88 ID:x83Y3WRH0
それから15分ほどすると、ワゴン車がやってきた。
車の中からはE介のときと同じようにけたたましい笑い声がする。
車の扉が開き、中から数人の大人と笑い声を上げる以外身動き一つしない
中学生くらいの子供が運び出され、本堂へと連れて行かれた。
暫らく本堂の中から
「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
という笑い声とお経を読む音が聞こえていたが、それも10分くらいで収まり
静かになった。
それから更に15分ほどすると、お坊さん2人が俺達のいる座敷に入ってきて、
色々と説明し始めた。
さっきの子供のほうは、消耗が激しいので本堂に布団を敷いてそのまま
寝かせているらしい。
応援でやって来たお坊さんによると、どうも話を聞いた感じやさっきの子供の
様子から見て、幽霊や妖怪のようなものが原因ではなく、何かしらの呪物
が原因ではないかという。
特に根拠があるわけではないけれど、感覚的にそう感じるらしい。
285 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/05/20(金) 22:04:37.89 ID:x83Y3WRH0
そして、呪物の類だとすると、と前置きし。
恐らく祈祷で呪物と君たちの「縁」を切ってしまえば、なんとかなるのではないかと、
そして、できればその人形も供養してしまいたいとのことだった。
とりあえずそういう話でまとまったという事で、俺達もそれで解決できるなら
早くしてほしいと、話がまとまた。
と、その前に俺はずっと我慢していたのだがトイレに行きたくなった。
事情を話し、「でも一人じゃなぁ…」と思っていると、他のやつも全員我慢していた
らしく、結局6人で連れションすることになった。
トイレからの帰り道、本堂へ続く廊下を歩いていると、どこからか
「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」
という例の抑揚の無い声が聞こえてきた。
場所は解らないが、あれがすぐ近くにいるようだ…
C広が
「近くにいるよな…」
というと
A也が
「かなり近いぞ、やばくね?」
と返した。
たしかにかなり近い、でも姿は見えない。
すると最後尾にいたE介とD幸が
「やばい、早く本堂に逃げろ!」
と窓の上のほうを指差しながら叫んだ。