洒落怖
空き家の子供

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最初C広とA也とB太が家の周りを確認しに行ったのだが、俺が開かない事は
解っていたが何気にドアノブを回すとすんなりとドアが開いてしまった。
急いで3人を呼び戻し、俺達は中へと入る事にした。

中に入ると夏場という事もあり室内の湿気が凄くかび臭い。
家の中を探索してみると、埃っぽくカビ臭くはあるのだが、室内は荒らされた様子も無く、
家具も何も無いのでやたら広く感じた。

1階を探索していると、E介が「2階から笑い声しね?」と言い出した。
俺達は耳を澄ましてみたが、笑い声は聞こえない。
E介に気のせいじゃないか?といったのだが、E介は気になるらしく見に行きたい
と言い出した。
しかし、まだ1階の探索も終っていないので、仕方なく3人ずつのグループに
分けて、片方はそのまま1階を、もう片方は2階を探索する事にした。
グループわけは簡単で、同じ学校の俺とA也とB太がそのまま1階を、別の学校の
C広とD幸とE介が2階を探索する事にして、何かあったら階段のところでおちあう
事にして別れた。

190 7 2011/05/19(木) 23:33:51.90 ID:GMmQg5nH0

暫らく探索していると、2階から突然

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

と場違いに明るい笑い声が聞こえてきた。

そしてすぐに「おいE介?どうした?おい!」とC広とD幸の狼狽した声が聞こえてきた。
俺達が大慌てで2階に上がると、一番奥の部屋に3人はいた。
笑い声の主はE介で、窓のほうを向いてまだ

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

と大声で笑っている。
そしてその横にC広とD幸がいて、真っ青な顔でE介を揺さぶったり頬を引っ叩いたり
していた。
俺達もただ事では無いと3人のところに行って前に回りこんでE介の顔を見たとき、
俺は今時分たちが置かれている状況の深刻さに始めて気が付いた。
E介はほんとにおかしそうに笑い声を上げているのだが、顔は無表情でしかも目からは
大粒の涙を流している、それに何か臭いとおもったらどうやら失禁しているらしい。

E介はまるで俺達の事が見えていないかのように泣きながら笑い続けている。
俺達が狼狽してE介に呼びかけていると、その場で一番冷静だったB太が

「とりあえずE介このままにしておけないし、合宿所まで運ぼう」

と言ってきた。

191 8 2011/05/19(木) 23:35:19.55 ID:GMmQg5nH0

そして、俺達はE介の手足と肩をもち外へと運び出そうと1階までE介を運んだ。
が、そこで問題がおきた。
ドアを開けようとしたB太が声を震わせながら大声で

「ドア開かねーよ!」

と言ってきた。
俺達はE介を廊下に降ろし、みんなでドアを開けようとしたのだが、さっきは簡単に
開いたのに今はびくともせず、6人の中で一番体格の良いA也がドアにタックルして
みたのだがそれでもまるで開く気配が無い。

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