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俺達は軽くパニックになり顔を見合わせていると、2階から微かに
「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」
と、まるで抑揚の無い機械的な声というか音というかが聞こえてきた。
E介はまだ床に寝転がされたまま笑っている。
とにかく外にでないといけない、そう考えた俺は、1階のリビングがガラスのサッシのみ
で割れば出れそうな事を思い出し、4人にそれを伝えるとリビングへと向かう事にした。
その時、ふと俺は階段の上を見て絶句した。
階段の踊り場の少し上ところから子供の顔がのぞきこんでいる。
月明かりが逆光になっていて表情とかは何も解らないが、顔のサイズや髪型から
さっきの子供とわかった。
相変わらず
192 9 2011/05/19(木) 23:36:01.72 ID:GMmQg5nH0
「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」
という声も聞こえてくる、どうやら声の主はこの子供らしい。
しかし何かがおかしい、違和感がある。
俺はすぐに違和感の正体に気が付いた。
子供は階段の手すりからかなり身を乗り出しているはずなのだが、なぜか頭しか見えない。
あれだけ乗り出せば肩辺りは見えても良いはずなのだが…
俺がそんな事を考えながら階段の上を凝視していると、C広が
「おい何してんだ、早く出ようぜ、ここやべーよ!」
と俺の腕を掴んでリビングへと引っ張った。
俺には一瞬の事に見えたが、どうも残りの4人がE介をリビングへ運び込み窓ガラスを割り、
打ち付けてある板を壊すまでずっと俺は上の子供を凝視していたらしい。
俺は何がなんだか解らず、とりあえず逃げなければいけないと皆でE介を担いで外へと
でた。
外へ出ても相変わらず
「ホホホ…ホホホ…ホホホ…」
という声は家の中から聞こえてくる。
俺達はE介を担ぎ、D幸が合宿所へ先生たちを呼びに行った。
193 ラスト 2011/05/19(木) 23:38:00.38 ID:GMmQg5nH0
その後、E介は救急車で運ばれた。
俺達は先生方に散々説教をされ、こんな事件があったので合宿はその日で中止となった。
帰宅準備をしていた昼頃、十台くらいの数の車が合宿所にやってきた。中から20人ほどの
おじさんやおじいさん、あと地元の消防団らしき人が降りて顧問の先生たちと何か話しを
すると、合宿所の裏に回り例の家の周りにロープのようなものを貼り柵?のようなものを作り始めた。
俺達は何事なのかと聞いてみたが、顧問の先生たちは何も教えてくれず、そのまま
バスで地元へと帰った。
E介は2日ほど入院していたが、その後どこか別の場所へ運ばれ、4日後には何事も
なかったように帰ってきた。
後から事情を聞いてみると、E介には家に入ったところから昨日までの記憶が何も
なかったらしい。
268 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/05/20(金) 21:00:48.42 ID:x83Y3WRH0