オカルト版まとめ
不可思議な体験、謎な話

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その日から、そのお姉さんと遊ぶようになった。一緒に虫取りに畑に行ったり川に行ったりしてた。待ち合わせはいつも川の近くのお地蔵さんの前。
爺ちゃん婆ちゃんにお姉さんの話をしたら
「あぁー、夏やから○○さん家の娘さんが帰ってきとるんやろ。迷惑かけちゃいかんよ。」
って言ってた。超過疎状態でよそ者も来ない土地だったからそんなに気にもとめてなかった。

289 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/10/07(金) 01:24:55.85 ID:UMRq7nJc0 [2/4]
>>287の続き
お姉さんは不思議な人であんまり自分の話はしなかった。俺が家族の話とか聞いても全部うまくはぐらかしてた
でも俺の話は親身に聞いてくれて、学校でいじめられてたこと、母ちゃんがいないこと、爺ちゃん婆ちゃんにも言わなかった弱音もよく吐いた
俺の愚痴を聞き終えるとやさしく慰めてくれた。
俺はお姉さんが母さんだったらとよく思ったよ。そうお姉さんに言うと、なんか悲しそうな顔してたな

でもお姉さんと出会ってちょっと経ったときから不思議と体調が悪くなり始めた。最初は風邪かなと思ったけど、熱はないし
大丈夫だろうと考えてた。何よりお姉さんに会えないのが嫌だったし、気分が悪くてもお姉さんとのいつもの待ち合わせ場所に向かってた
でも体調はどんどん悪くなり続け、爺ちゃん婆ちゃんも心配になったのか俺を家で寝かしつけておくも、一向によくならない
俺は俺で、お姉さんに会いたいとずっと文句を垂れてるから、じいちゃんがそのお姉さんの実家であろう家に電話をかけた。

電話をかけ終わると爺ちゃんは突然焦った様子で
「お前、誰と遊んどったんや?○○さん家の娘さん、今年は帰ってきてないってぞ!?」

「その人の名前は?どんな人や?」

って聞いてきた、俺は混乱しながらもよく考えたら名前は知らなかったことに気づいた。とりあえず特徴を告げると
急いでまた電話し始めた。
俺は何をそんなに焦ってるんだろうと思ったけど、よく考えたら知らない人間がいるなんてありえない地域だった。
周りは全員知り合い状態だしよそ者がきたらすぐにわかる土地。まして知らない人が住んでいるなんて尚更ありえない。
でも小さい俺はそれがよくわかんなかった。

291 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/10/07(金) 01:29:11.11 ID:UMRq7nJc0 [3/4]
>>289の続き
結局、そんな女性はいないとわかり、爺ちゃん婆ちゃんもそうとう不気味に思ったのか、その日から俺はお姉さんとの待ち合わせ場所に遊びに行くのはやめさせられ
家の近くで遊ぶようになった。それに少しはましになったものの体調は相変わらず悪かった。本当はお姉さんに会いたかったけど、これ以上爺ちゃん婆ちゃんにも迷惑をかけられなかった。
その日も家の裏の畑で虫探ししてると昼ごろに
「○○(俺の名前)君、こんにちわ!」
ってお姉さんが突然やってきた。俺はもう嬉しくて、また一緒に虫取りして遊んだ
でもなぜかわからないけど俺はあんなことがあったにも関わらず、お姉さんの素性を一切聞かなかった。
それにちょっと遠くには爺ちゃん婆ちゃんも居たのに、爺ちゃんも婆ちゃんもお姉さんに気づいてないようだった。
それでその夜思い出したように聞いてみたんだよ
「なんで昼間、お姉ちゃんと虫取りしてたのに何も言わなかったの?」って
そういうと二人は突然青ざめ始めて
「昼間ってお前一人で、遊んでたろう?」
「爺ちゃんも婆ちゃんもお前が遠くに行かんかずっとみとったぞ・・・」
二人はどんどん顔が強張っていって、じいちゃんは急いで親父に電話し始めた。

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