洒落怖
六年一組(長文)

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 ボォン!!

「ウギャアアアア!!」
 理科準備室は火の海となり、翌日、内木と岩本の黒コゲの死体が見つかった。

 理科準備室からは、それから不思議な声が聞こえだした。
「ころしてやる・・・ みんなころしてやる・・・」

 牧村のクラスでは当然、その話が噂となる。休み時間、牧村はクラスメイトとヒソヒソと
その話をしていた。
「おい牧村、知っているか? 理科準備室から内木の声が聞こえるらしいぞ」
「うん・・・」
「『ころしてやる・・・』とか言っているそうだぜ・・・ オレたち呪い殺されるのかな」
 準備室から内木の声で『ころしてやる』と聞いたのは一人や二人ではない。一組の人間、
何人も聞いていた。いじめていたのは全員。牧村も例外ではない。いつ自分が教師の岩本の
ように殺されてしまうのか、たまらない恐怖であった。

「バカヤロウ! お前ら何言っているんだ!」
 牧村たちの話に蛭田が入ってきた。彼も少なからず怯えの表情が見える。
「こ、腰抜けは死んだって腰抜けだ。何もできやしねえよ。ハッハハハ」
「ん?」
 牧村には蛭田の首に何かが見えた。
「な、何だ?」
 目を凝らして見つめると、それはロープだった。しかし、蛭田も周りもそのロープに気づかない。
牧村にしか見えないのだ。ロープは蛭田の首に巻かれ、その端末は上に伸びている。そしてその
端末を握っていた者。不気味な笑みを浮かべて、ロープを握っていた者。内木だった。

「うわあ!」
 牧村はその光景を見るや、脱兎のごとく教室から出て行った。寒くもないのに歯がガチガチと
震え、恐怖のあまり失禁もしていた。

 そしてその日、蛭田は下校中に四トントラックにはねられ、即死した。

 理科準備室からは、まだ内木の声がかすかに聞こえていた。
(ころしてやる・・・ みんなころしてやる・・・)
 クラスの誰もが口には出さずとも、思っていた。次に殺されるとしたらアイツらだ、と。
 蛭田の子分だった二人の少年、高橋と中村。二人は朝から怯えた表情をしていた。彼らも蛭田が
死んだのを見て、内木の復讐の呪いがどれだけ恐ろしいかを知った。今度ころされるのは自分
たちだ。彼らの冷や汗は止まる事はなかった。そして牧村には再び見えたのだ。高橋、中村の首に
ロープが巻かれているのを。そのロープを笑みさえ浮かべて握る内木の姿を。

 そしてその日、高橋はグラウンド整備用のローラーに巻き込まれて即死。中村は清掃の時間中、
三階の窓を拭いているときに転落し、死亡した。

 牧村は翌日から学校へ行かなかった。自分の部屋に閉じこもり、出ようとしなかった。
(次はボクだ! 次はボクなんだろう! 内木くん!)
 布団の中でブルブルと震える牧村。死の恐怖に押しつぶされそうだった。
(あの時、『知りません』と言ったのは謝るよ! ごめん! だから助けて! ボクをころさない
でよ内木くん!!)

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  • 匿名 より:

    ガラケの時からあったよな
    随分昔のネタ

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