洒落怖
陰陽師

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382 名前:某陰陽師 投稿日:2001/03/27(火) 23:30
怖くないかもしれませんが、取り合えず私が若かりし頃のお話を・・・

私がまだ師匠の元で修行をしていた頃の話です。 
ある日、師匠の家から私の自宅へ帰る途中街を歩いていると中年の男性が私の前を歩いていました。

霊力を持つ私にはその男性の背中に黒いモノが憑いているのが一目でわかったのですね。
そして、それが関わり合いにはなりたくはないタイプのモノともわかりました。

しかし、この道で食べていこうと志していた私はその人を見捨てるわけにはいかなかったのです。
そして、私は意を決してその男性に声をかけることにしました。 

383 名前:某陰陽師 投稿日:2001/03/27(火) 23:34
「もしもし、なにか悩んではいませんか?」
「なんだよ、あんた、宗教の勧誘かよ?」
「違いますよ」(ここで少しムカツキました)  
そして、男性に憑いているモノをよくよく観察してみますと黒いモヤが彼の背中を覆っていて、そのモヤの中に本体がいるなと感じ取りました。
「私は これこれこういったものです あなたの背中に達の悪いものが憑いているのでお払いしたいのですが?」
「冗談じゃないよ! 急になに言うんだよ!あんた。」街中で男性は大きな声で叫びました。
「すいません、じゃあそこの喫茶店ででもー・・・」 「ふざけないでくれよ!セールスか?なんなんだよ!」
男性は急ぎ足で私から遠ざかって行きました。    師匠の教えの中に、「発つ者は追わず」というモノがありましたが私はおせっかいなのかその人を追っていきました。  

384 名前:某陰陽師 投稿日:2001/03/27(火) 23:36
男性は「いい加減にしろ!」と言いますが、私は放ってはおけません。 その黒いモヤはかなりの毒気を含んでおりましたから「あなたはこのままでは取り殺されるかもしれない! その背中のモノはそれだけ危険すぎる!」私は珍しく叫びました。
「・・・背中? あんた、なんでわかるんだよ? なぁ、あんたか?あんたが俺をこんなにしたのか?おい、答えろよ? おい!」 男性は血相を変えて私に掴みかかりました。私は「落ちつきなさい、まずはいつからそうなったのか、それを教えてください。」と男性をなだめました。
男性は、いつからなったのかはわからないと言いました。
なにもしないのにあんなに危険な毒気が憑くはずはないと思いつつ私ではどうすることもできないので彼を師匠の家へと連れていったのです。

385 名前:某陰陽師 投稿日:2001/03/27(火) 23:37
師匠の家に付き、師匠に事情を言うと、師匠は早速、彼を見ようと言ってくださいました。
そして、師匠が私に嫌がる男性の服を脱がせ そして、その男性の背中には見るも無残にも、皮が爛れていました。 師匠が「よくもまぁこんなになるまで放っといたもんだ・・・風呂に入ると染みるだろう?」
男性ははにかみながら「ええ、まぁ.先生治りますか?」 「私は医者ではないんだが・・・。」師匠は苦い顔をし、続けました。

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