洒落怖
冷静な夫

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その日はそれで終わったけど、暫くして自分は休みに入った
それから俺のいない日に、奥さんは亡くなった
当日、担当だった先輩から聞いたが、医師の臨終確認が終わると、旦那さん、憑き物が落ちたようにストンと倒れたらしい
母体のお腹にうつぶせて
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
って。聞こえるか聞こえないかって声でぶつぶつ呟いてた
まだ生きてるまだ生きてるって、お腹を摩っていた
本当は、もう数日前に胎児の脈はとれないレベルまで落ちてたんだけど母体の死亡と一緒に、児の死亡も告知されたあとだったらか、もう狂ったみたいに冷静なダンナさんが豹変したらしい
その日の夜、葬儀の準備のために遺体を保管していた部屋で、旦那さんが母体の腹に司法解剖で開いた創部をカッターでくりぬいたらしい
暫くしてスタッフが見つけたとき、綺麗に血を処理された母体と、流し場で洗われた半分溶けた胎児が捨ててあったと。
夫のそれからは自分はしらないが、警察に捕まったとだけ聞いた

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