洒落怖
呪いの存在

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Bは続けてその方法とその後を話した。

「3人の子供を井戸の中に1ヶ月閉じ込める。
 食べるものが無い井戸の中では別の子供を食べるしかなく、最後に生き残った子供が呪いを破ることができる。」
49 :モンキチ@\(^o^)/:2015/07/07(火) 16:34:35.24 ID:5K9EcLcC0.net[4/11]
「だけど、そんなことがさせる親がいる訳がない。
 怒った村の人は、その女と二人の子供を井戸に落として閉じ込めて蓋をした。
 呪いを掛けた人物がいなくなれば呪いが終わると考えたらしい。
 女自身が蠱毒の虫にされた訳だ。
 しかし、1ヶ月たってもゴツゴツと石を叩く音が中から聞こえる。
 蓋を開けたのは音が聞こえなくなってしばらくした1年後の事だった。 
 蓋を開けたら体女と、子供一人の死体。
 なぜかもう一人の死体は発見されなかった。
 井戸には血と爪の跡で酷い状態。
 普通なら井戸の水で血が落ちるはずなのにべったりと付いていたとか。
 死んでいるのを確認してから、もう一度蓋をしたらしい。
 だけど、疫病で5人目死者が出た。
 呪いが終わっていないと思った村人達は恐れおののいていた。」
50 :モンキチ@\(^o^)/:2015/07/07(火) 16:37:33.54 ID:5K9EcLcC0.net[5/11]
「そんな状況の中で、徳の高い坊さんに助けを求めた。
 状況を把握した坊さんは少なくとも最初の4人は呪いでは無いと言った。
 除け者にされ、子供にまで惨めな思いをさせられた母親が、嫌がらせで蠱毒の話をしただけだと。
 しかし、村人は蠱毒を実行してしまった。
 虫で行っても恐ろしい蠱毒を人間でしかも親子で行ったとなると、想像もつかないほどの憎悪が生まれている
 ことになり、簡単に消すことはできない。
 井戸の中と、井戸の蓋の上に1つづつ仏像を置いて、呪いが外に出ることを防ぎ、長い年月の中で怨みが薄く
 なるのを待つしかないとの事だった。
 坊さんは2つの仏像を彫って呪いを抑えることにした。
 1つを井戸の中に入れるために、蓋を開けたらしい。
 そこで坊さんはさらに驚愕した。

 女の首に掛けられたネックレス上のものが強烈な怨みを纏った呪具になっていると。
 子供と自分を殺される女の怨み。
 しかも、呪うために自分の子供を、もう一人の子供と一緒に食べて、石で骨を砕き、砕いた骨を子供の血で
 染まった衣服で包んだものだと。
 これはもう、完全に押さえ込むのは困難だとの事だった。
 この呪具を使い、母親は村人全員を殺すような呪いを掛けている。
 もう、この場所から逃げるしかないと。」
52 :モンキチ@\(^o^)/:2015/07/07(火) 16:41:49.53 ID:5K9EcLcC0.net[6/11]
「呪いを信じた村人は引越し、信じなかった一部の人は残った。
 その、残った人は短い間に全員が病気で死んでしまったらしい。
 一度、完全に村から人が居なくなったことになる。
 長い年月が流れて、また村には人が戻ってきたけど、呪いが完全に消えた訳ではなくて、
 今でも呪いが外にもれないように2つの仏像で抑えているとか」

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