洒落怖
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暫らく車を走らせもう少しで舗装した道路に出る辺りまで来た頃、異変が起きた。
車の天井に何かが落ちてきたようなドン!という大きな音がした。
俺は親の車を傷つけたら洒落にならないため、一端車を止めて何が起きたのか見ようとすると、Oが
「止まるな!確認なんて後で良いからとにかく走らせろ、ここはやばい!」と俺が外へ出るのを止めたため、
仕方なく走らせようとしたとき、助手席にいるTが俺の腕を引っ張りながら「おい…あれ」と助手席側の窓を
指差した。

Tの指差しているところみて俺は絶句した。
森の中から大勢の人がこちらへ向かって歩いてくる。
人数は20人くらいはいただろうか、全員下を向いてうつむいたまま、ゆっくり歩いているはずなのだが見た目以上
のスピードで車へと接近してくる。
俺は全身の毛が逆立つような感覚に襲われ、全身に嫌な汗が流れ始めた。
ただ人が歩いてくるだけなのだが、俺にはそれが物凄く恐ろしいものに見えた。

446 3 sage 2009/08/27(木) 02:20:23 ID:qAzyC9Vy0

俺は車を急発進させ、後は3人とも無言だった。
暫らく走っていると、遠くにドライブインらしい明かりが見えた。
俺はTとOに「とりあえずあそこに入るか…」と言い、2人は無言だったがそのままドライブインの駐車場に
車を止めた。
そこであらためOに事情を聞くと、ようやく自分が女装している事を思い出したのか「とりあえず着替えさせてくれよ」
と言った。
そこで3人とも緊張感が解けたのか、車内の空気が正常に戻った。

3人とも落ち着いてきたため、ドライブインの自販機でコーヒーなどを買い、そこでOにあらためてあの時何が
あったのかを聞いてみるた。
Oの話をまとめると
Oは俺達が来るまで小屋の裏手で待機していたのだが、小屋の反対側から人の声がしたため、俺たちだと思い
予め打ち合わせしていた小屋の窓のところに移動して俺達が来るのを待っていたらしい。
しかし、いつまで経っても俺とTがこないため、一端道の方へと顔を出した。
すると、道の真ん中にぼさぼさの頭のおばあさんが立っており、こちらをニヤニヤと笑いながら見ていたとか。
Oはちょっと気味悪かったが、お婆さんにそこにいられると段取りが狂うため、「すいませーん、ちょっとの間で良いので
どいていてもらえませんかー?」と聞いたのだが、お婆さんはにやにやとOを見て笑っているだけで何の反応もない。
Oはちょっとむかついて、お婆さんのすぐ近くまで行き「ちょっと、2~3分でいいからどいていてくれよ!」と強い口調
で言ったらしい。

するとお婆さんは、にやにやした表情のままOの腕を掴み、そのまま森の奥へと連れて行こうとしたとか。
Oは「何するんですか!」と言って抵抗したが老人とは思えないほど強い力で引っ張られ、ずるずると奥のほうへ
と引き摺られていった。
そして、森の奥のほうからは大勢の人がOのほうへと向かって歩いてきたとか。
Oはそこで身の危険を感じ、お婆さんを蹴りで突き飛ばしてそのまま俺達の方へと逃げ出し、途中で俺達と
合流したという事だった。

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