洒落怖
神降ろし

この怖い話は約 4 分で読めます。

とりあえず、二人とも生きてはいることがわかりホッとしたものの、次は確実に自分の番ということに気付きジワジワと恐怖感がせりあがってくる。
そんなところに突然声をかけられ、座っていたキャンパス内のベンチから思わず飛び上がりそうになる。

声をかけてきたのは同じ地元出身で、幼馴染の姉である2つ年上のCさんだった。
C「なーに、しけたツラしてんの?」
俺「なんだ、Cさんですか脅かさないでくださいよ・・・」
Cさんは知り合いを探すように周りをちょっとキョロキョロしながら、
C「別に脅かすつもりはって・・・うわっ!!」
C「ちょっと、D君(俺のこと)なんてモノ連れてんの。」
俺「ちょっ・・連れてるって何の話ですか? 何か視えるんですか。ってかSさん視える人なんですか?
  そんな話今まで一言も言ってなかったじゃないですか。」
C「ちょっと、一気に質問しないでよw」

ここでSさんについての説明とCさんから聞いた話をまとめると

Cさんについて
・地元の幼馴染の姉(長女Cさん、長男Eさん(神道関連の某大学生)、次男F(幼馴染)の3姉弟)
・地元の神社の娘
・昔からいろいろと視える性質だそうだが、わざわざ人に喋ることでも無いし、
 喋ることで鬱陶しいの(そういうのが好きな人間)にまとわりつかれるのも嫌だからとのこと。

聞いた話
・何か得体の知れないものが憑いてる。(人間の霊とかで無く良くわからんらしい)
・話を聞いた限りでは物理的に害を与えるというよりも、精神に障るタイプのヤツっぽい。
・憑かれたままだと碌な目に遭わないはず、下手すりゃ死ぬかもとのこと。

868 本当にあった怖い名無し sage 2009/07/27(月) 01:15:51 ID:NTfTxL700
(6/9)
その話を聞いて今も視えるか聞いてみたら
C「ほら、あの並木のあたり見てみ?」と言ってCさんは向こうに見える並木道を指差した。
俺「講義や試験を終えた学生がぞろぞろ帰ってるのが見えるだけですが・・・」
C「じゃ、メガネ外してもう一回。歩いてる人の足元あたりに注目!」
俺「!!!!」
周りの風景や人はぼやけて見えるのに、辛うじて人の形に見える漆黒のタールのようなものの上半身が這うような姿勢のまま静止しているのがはっきり視える。

C「見えた?クロウリングケイオス(crawling chaosかな?)って感じだよねw」
俺「Cさん。実家の神社で巫女さんとかもされてましたよね?お払いとか出来ないんですか?」
C「無理無理w 自分に変なのがまとわり憑かないようにすることで精一杯。実家継ぎ損なってなけりゃ出来たかもだけどw」
C「それにしても何したの? 普通に心霊スポットとか行ったぐらいじゃあんなの拾ってこないよ普通www」
俺「マジ笑い事じゃないですよ。神社で肝試ししただけですよ。俺ら。」
C「うーん」
何か含みのある様子で軽く唸ると、急にSさんが俺の手を引いて腕を絡めて
C「ま、こんなトコで立ち話もなんだし、ちょっと飲み屋にでも行こうか?奢ったげるからさ。」
このCさん。あんまり女性っぽく無いサバサバした性格だけど、見た目は、無造作に後ろで束ねた長い黒髪の和装が似合いそうな美人さんなもので、こんな話をしてる時なのにドキドキしてたのは内緒だ。
C「私とくっついてたらとりあえずは大丈夫。あと君は結構運がいいね。弟(長男の方)が実家の用事ついでに、
  私のトコに寄る予定あるんだ。後、2時間くらいで着くはずだから安心して良いよ。」
そう言いながらグイグイ俺を引っ張っていく。結局、2人で個室のある飲み屋に入り先ほどの話の続きをすることに。

この怖い話にコメントする

神降ろし