洒落怖
神降ろし

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・その空白期間、彼女の一族がどうしていたかというと、当代の神職を依巫として祀ってる神様を降ろして、代々引き継いできた。(満10歳になった時に、次代の神職を確定させるために神降ろしの儀式があり、その後は当代と次代の間で取り決めたタイミングでもう一度神降ろしをして世代交代を行う。

 世代交代の時期が決まってないのは儀式的なしきたりよりも確実に引き継ぐことを重視したためだと思うとの事)
・一方彼女の一族がそうまでしてその神様への信仰を守ったのは、B神社のある地域一帯に物凄く強力な力を持った何か
 (人間とって都合の悪い神様レベルのものなのかもとはCさんの推測)がいて、それを封じる役割をその神様が担っていたからとのこと。

・神社が再建されたのは表向きには、神仏分離令が出た後に、その地域にも由緒正しい神社があったことがわかり、これはぜひ再建するべきとの機運があったためとのことだが、その地域の鎮守としてB神社がなかった空白期間が 長かったため、定期的に彼女の一族が封じるための儀式を行ってきたけれでも、それでは抑えきれず、封じてた何かの
 悪影響が出るようになっていたからとのこと。

・それをあらわす証拠が再建された時の建築様式に現れており、いくら由緒正しいとは言え田舎の小さな一神社にはありえない特徴があり、その再建した時代にその神社が重要視されていたことがわかる。

872 本当にあった怖い名無し sage 2009/07/27(月) 01:22:50 ID:NTfTxL700
(9/9)
・再建後は、B神社は鎮守としてきちんと祀られ(収穫祭ではあるが秋祭りもある)、定期的にその神社で儀式を行っているため、その何かは封じられていると事。

以上のような経緯で、Eさんは神様の一部を常時降ろしているような状態で強力に守護されているため、
Eさんの周りはEさん自身の体を舞台装置(依巫)とした一種の神域のようなものになっているとのこと。
よってEさんにとっては俺に憑いている程度のものを払うのは大したことでは無いという訳だそう。

場合によってはEさんがこの飲み屋に着いただけで、憑いていたものは消滅してるかもとCさんは笑っていた。
それを実感するエピソードとしては、Cさんが小学生の頃、弟が神降ろしの儀式を行った(
弟が次代に確定した)翌日から、今まで通っていた小学校で視えていたいろんなものが、
それ以降、全く見えなくなった事を挙げていた。
Cさんが中学生になった後、一年後に弟が中学校に通いだした時にも同じことが起こり確信したという。

そんな話をしているうちにEさんが飲み屋にやってきた。
Cさんから話を聞いた後だったが、1年ぶりにあったEさんは、俺には普通の今時のイケメン兄ちゃんに見えた。
E「久しぶり。姉さんから電話で聞いたけど、なるほど、ちょっと「障られて」るね。」
そう言うとEさんは俺の頭を軽くポンっと叩いて
E「よし。これで大丈夫。」
俺「へ!? もう終わりですか? もっとこう祝詞的なものとかは必要ないんですか?」
 (寺生まれのTさんの『ハァー!!』みたいな気合的なものとかもなかった。本当に軽くポンと頭を触られただけ・・・)
E「ないないw これでOKだから」
C「うん。頭から伸びてた紐みたいなのがもう視えないから大丈夫。」

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