洒落怖
空いた部屋

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そして他の部屋と家の周囲を一通り見て帰っていきました。
一ヶ月ほど経って、その霊能者の人から連絡があり
話したい事があるから家に来て欲しいというので母と私とで行きました。
霊能者の人の家につくと、預かってもらってた木彫りのオブジェを出してきてて
「もう大丈夫です、この木彫りに憑いてた霊は成仏しました、安心なさって結構です」
と笑って言いました。

詳しく話を聞いてみると、元々この木彫り自体には特に因縁はなく
たまたま、女性の霊が憑いただけという事でした。
むしろ問題は私の家がある周辺の土地に因縁のある霊らしく
周辺の土地は、戦後しばらくまで女郎屋が立ち並ぶ歓楽街で
その女性の霊は生前は遊女であり、若くして病気でなくなった人だという事でした。
とくに悪い霊ではなかったそうです。
ただし家の周囲の土地には、似たような境遇の霊がわりと多いようなので
このオブジェのように人の顔をしたものや人物のポスターなどを
室内においたり貼ったりしないほうがいいとアドバイスされました。

そういうものに霊は憑きやすいそうです。
オブジェの方は持っていても構わないとの事でしたが
気になるなら処分もしてくれるとの事だったのでお願いして帰りました。
その後、奇妙な現象は一切なくなり、私が家を出た後は妹が使っていますが
現在まで、特に問題はないそうです。
以上が、私の唯一の霊体験です。

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