洒落怖
マンホールに消えたおっさん

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一昨日の話を。

俺の家、全部屋禁煙なもんで夜中この寒い中わざわざ外で煙草吸ってたのよ。
携帯灰皿片手にボーっとしながら煙はいてたらお隣の旦那さんも出てきて、あっ。こんばんわー。寒いですね~
なんていいながら二人で煙草すってたわけ。

今年、雪すごいですよね~ なんつって煙草の火を消そうとしたら、ゴロゴロゴロ!って足元で結構な音がした。
うおっ!って反射的に半歩後ろに下がって目線をおとすと黒光りした爆弾みたいな物が。
ボンバーマンに出てくるような、漫画か!ってくらい分かりやすいやつ。ボーリングの玉より大きかった。

ゴロゴロ転がり続けるそれは、俺の前を通り過ぎ、お隣の旦那さんの前も通り過ぎ、除雪車が雪を片付けたあとの凍った道路を
一定の速度で進んでゆき、除雪後ようやく見えたマンホール付近へ。

次の瞬間、ガリガリ!ドギャン!という音がしてマンホールの蓋が持ち上がり、中から普通に厚着したどこにでもいそうな
おじさんが顔を出し「テンキョー!ハイソブン○×△…!」(最後のほうは聞き取れなかった)と意味不明の言葉を叫び、
その黒い爆弾みたいな物を捕まえてマンホールの中へ消えた。マンホールの蓋は中途半端に開いたままだった。

熱っ!っと、煙草の火が指に近づいて我に返った俺は、マンホールのほうを凝視したまま固まってたお隣さんに声かけた。
今の見ました!?何ですかあれ!って。お隣さんは、え~!分かんないよ~!!そりゃそうだろう。

二人してビビリながら中途半端に開いたマンホールを見にいった。
暗くてよく見えないが、恐ろしい程水が勢い良く流れている音が聞こえるだけだった。

マンホールもこのままじゃ危ないからって、蓋を元に戻そうとしたら、クソ重くって‥。二人でも大変だった。

二人してなんとも言えない感じのまま、お互いの家に帰るしかなかった。

本気でかなり怖かった。

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