洒落怖
怪現象の元凶

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ネタを投下。長編(10話連投)。別スレでネタ知ってる奴、堪忍。

(1/10 長編スマソ)
あれは、5年くらい前かな。おれは就職のため東京に引っ越した。
なかなか部屋はなかったけど、最後に不動産屋が渋々紹介してくれた部屋でさ。北向きでも新しい物件で5万円、1LSDKって間取りの、広めの部屋。場所も○天宮の脇で、もろ都心。
「都心もそれ程 家賃高くないな。掘り出し物かな。」程度に思った。気がついたの
は、異変が起こってからだったよ。
この部屋は洗濯機等の家具付きだった。
あとテレビデオ(死語)、冷暖房、電気(照明)。あと、珍し
いものでは、収納室(SDKのS)に、赤い自転車を置いてくれてた。
丈夫な造りの建物だし、ほんと満足だった。しかし、最初の晩から
ブキミなことが起こったんだ。夜、風呂に入っていたら、部屋の方
から、何か聞こえてきた。「ズル・・ズズズ・・・」と、ひきずる様
な、低い声の女性の喉が詰まったような音が。俺は驚いて、「えっ!
??」って声を出した。同時に音がやんだ。気のせいと思ったけど、
ひとりで風呂に入ってるのが怖くなった。出た時、異変に気づいた。
ひっそりと静まり返るおれの部屋。リビングの電気もついていない。
比較的強気な俺だけど、びびった。「電気はつけてたはずなのに。。。」

(2/10)
おれは、混乱した。脱衣所から外に出るのが怖かった。幽霊なんて信じちゃいない。でも、脱衣所の外に広がる暗闇・静寂はどう考えてもまともじゃない。気を静めるため、とにかく体を拭いた。でも湿気がとれない。冷や汗が止まらなかったんだ。服を着た。何か護身用にと、姉がくれたドライヤーと、ヘアスプレーを持った。とにかく怖くて、歯がガチガチ震えるんだよ。脱衣所の扉をゆっくりと開くと、そこには、何も見えない暗闇が広がってた。街灯の多い通りに面してるのがおかしい位、何も見えない。ごくり。おれが生唾を飲む音が、いやに
そらぞらしく、耳に響いた。「ズズズ・・・」突然、あの音が、うつろな闇の奥から湧き上がってきた!!おれは急いで電気をつけようとした。でも、スイッチを押してもつかない!「ズズズズ!!」音が
いきなり大きくなった。近づいてくる!暗闇の中、おれは咄嗟に、夜中だってことも忘れて「ぎゃぁ」っと叫び、脱衣所に逃げ込んだね。そのまま脱衣所の扉を固く握り、朝が来るのを祈ったよ。

861 Teddy ◆38avq92H7U sage 2005/11/27(日) 00:55:50 ID:L2HU3A4n0
(3/10)
おれの祈りは、通じなかった。「ズル・ズル・・ズズズ・・!!」おれの握ったドアノブが、いきなりグイグイと下げられた!おれは力の限り、抵抗した。必死で腕に力を込めた。「やめろぉ!」叫び声が家中に響いた。それでもドアノブはグイグイと腕を押し下げてきた。
もうだめだと思った。今度は、扉が引っ張られた。俺の腕は、素早く、扉を引き寄せた。無我夢中だった。「やめてくれぇ!!」届くはずのない願いを、俺は連呼した。その刹那。「ドン!ドン!ドン」おれの心臓は、ドクッと大きく動いた。玄関の扉をたたく音だ。「こんな時間に、何を騒いでるんですか!!」玄関だ。脱衣所の扉じゃない。「助けてくれ!」俺は叫ぼうとした。そのとき、俺の押さえる扉から、すっと圧力が抜けた。ほっとした次の瞬間「ドカン!!」俺の心臓は冷たくなった。扉に何かが突進し、ついで、それがつぶれた気
配があった。「助けてください!!」俺は、力の限り叫んだ。

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