洒落怖
ペンション

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え?あれ?ああ、トイレ?あれ?

E子は いな い?
そ んな はずは ない。
E子は一緒に掃除をして、今日だって…

ここに来てからのことを必死に思い出す。思い出そうとしても、E子の記憶は曖昧で手を伸ばしたその先から離れていく。
そういえばおかしなことがあった。飲み会でグラスを準備するのはいつも俺の役割だが、決まって先輩から一つ多いと言われる。ちゃんと数えたはずだったんだが。という記憶が蘇る。
そういえば女将が発見する髪の毛は、いつも長い黒髪だった。男しか泊まらなかった部屋でも、いつも長い黒髪だった。
女将が俺をいびるために自分の髪を抜いてるのかよと思ってたけど、あれはもしかして

435 ペンション 本編  ぴえっさ 2011/08/14(日) 12:01:24.14 ID:AOVBgI2P0
「D(俺の名前)、お前大丈夫か?」

と先輩に肩を叩かれ我に返った。
その後、先輩の質問には適当に答え、受け流した。俺は急に眠くなったと言い、飲み会を抜け出して寝室に戻った。

長い夢を見ていたような気がする。
その夢から、俺は覚めたのだ。
もう、E子には会えないだろう。

怖いというより俺は寂しかった。
もう一度会いたかった。会っていろいろ話したかった。
思い返そうとするほどに、E子の記憶は霧のように薄くぼやけていく。
まだ何も話していなかったのかもしれない。まだ何もE子のことを知らなかったのかもしれない。

それすらも、もう思い出すことができない。

436 ペンション 本編  ぴえっさ 2011/08/14(日) 12:02:20.28 ID:AOVBgI2P0
そうして、また普段の忙しい日常に戻っていった。
何事もなかったかのように。

ただ一つ変わったことがある。夜中に突然目が覚めるようになったことだ。
週に2、3回そんなことがあった。
金縛りではない。ただ疲れているだけだろうと思っていたが、冬が終わり自分のアパートに戻っても、しばらくそれは続いた。

それがいつまで続いたかは覚えていない。山々が名残り雪のベールを脱ぎ、本格的な夏を迎える頃には俺はサークルを辞め、バンド仲間と大いに遊んでいた。
その頃には、もう突然目が覚めるようなことはなかったように思う。

最近地震の前に目が覚めるようになって、なんの気は無しにある先輩にそのことを話した。『夜中に急に目が覚めることないですか?』って。
すると、その人は雪山で俺が体験したことなど知らないはずなのだが、こんなことを言うのだ。
「夜中に突然目が覚めるのには原因があるのさ。それは誰かが家の玄関に訪ねてきているんだよ。」

437 ペンション 本編ラスト ぴえっさ 2011/08/14(日) 12:03:09.83 ID:AOVBgI2P0
俺はもうE子の輪郭すら思い出せない。
E子の記憶はあれからほとんど消えてしまった。まるで雪が溶け、水となって流れ出し、純白の山々が新緑に塗り潰されるように、俺の中でE子の記憶は掻き消されていった。

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  • 匿名 より:

    夜光猫の怖い話でこれ聞いて師匠シリーズに似てるなと思い調べてここに行き着いただろお前
    何で分かったかって?俺は観測者だから

  • 匿名 より:

    小説家志望が書いたって感じのくさい駄文だね。
    ところで「~俺は観測者だから(ドヤァ)」のコメントってコピペか何か?じゃなかったら痛すぎる。

  • 匿名 より:

    うんこブリッ!

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