洒落怖
ペンション

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ああ、E子が自分の分担を終わらせて、手伝いに来てくれたかな?競争は俺の負けか。
と思いながら掃除機をかけ続けたが、一瞬で何ともいえない気持ち悪さがこみ上げる。何か忘れてる。何かに俺は気付いてない。
脳内で誰かが警告している。それは俺自身なのかもしれないし、別の何かか。
手が止まり、掃除機のスイッチを切る。ユニットバスから音は聞こえない。

427 ペンション 本編  ぴえっさ 2011/08/14(日) 11:53:18.47 ID:AOVBgI2P0
頭が混乱した。
おかしい。ユニットバスに誰かが入ったのを視界の隅で捉えたが、出て行く気配は無かった。
そして何より、ユニットバスの掃除は先程終わっている。E子なら、ベッドルームを掃除する俺を見ればそれにすぐ気付くはずだ。
もう一度、今見た光景を思い返す。
脚がユニットバスに入って行くタイミングでも、違和感があった。それはあまりにスムーズに中に入っていったのだ。
入り口の段差を、乗り越えたようには見えなかった。

直感的に何が入ってきたのか理解した。見てはいけない。しかし、ただの勘違いということもある。そう思いたかった。
嫌な感じが全身に伝わり、見えない何かが警告している。やめろと。

だが、俺はゆっくりとそこに向かう。何もないと安心したかったのと、好奇心もあった。
そして、
俺はユニットバスを覗きこんだ。

428 ペンション 本編  ぴえっさ 2011/08/14(日) 11:54:29.20 ID:AOVBgI2P0
そこには誰もいなかった。
しかしすぐにおかしな光景に気付く。
ユニットバスのカーテンが閉まっている。

一瞬声をあげそうになる。そんなはずはない。さっき俺はここを掃除した。掃除した後でわざわざカーテンを閉めるようなことはしない。
だが、カーテンは閉まっているのだ。
身体が固まった。考える。
しかしどうしても、今俺の目の前の光景に説明がつけられない。

カーテンを開けろ。そうすれば、何もなく俺の勘違いだったことがわかる。
さぁ早く。

手を伸ばす。
また一瞬身体が硬直する。
さっきからブンブンとハエが飛ぶような音が聴こえる。

部屋の中にハエいたっけ?
いや、耳鳴りか。

開けてはいけない。開けなくては。
開けちゃダメだ。今すぐ開けてくれ。
開けるな。今すぐ開けろ

429 ペンション 本編  ぴえっさ 2011/08/14(日) 11:55:37.21 ID:AOVBgI2P0
脳内で声がする。
ほんの一分ほどだったのかと思うが、そこで立ち尽くす俺には数十分にも感じられた。

そのとき、階下から俺を呼ぶ声が聞こえてハッとした。
すぐこの場を離れよう。
理由はなんでも良かった。後で誰かに話せばチキン野郎だと言われるかもしれない。
それでもいい。逃げよう。逃げたい。見てはいけない。
見えない何かに動かされそうで、頭が破裂しそうだった。

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  • 匿名 より:

    夜光猫の怖い話でこれ聞いて師匠シリーズに似てるなと思い調べてここに行き着いただろお前
    何で分かったかって?俺は観測者だから

  • 匿名 より:

    小説家志望が書いたって感じのくさい駄文だね。
    ところで「~俺は観測者だから(ドヤァ)」のコメントってコピペか何か?じゃなかったら痛すぎる。

  • 匿名 より:

    うんこブリッ!

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