洒落怖
天女さん

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977 本当にあった怖い名無し sage 2012/05/30(水) 21:08:18.02 ID:HhN52zwF0
この話を誰にしても信じてもらえない。
「こんな年でお化けとかさあ。無いでしょ」
笑いの種にされるだけ。
一週間くらいひどかったよ。
夜は天井の模様が顔に見えたり。
アパートのトイレやシャワー使えなくなって銭湯行ったり。
夜道は振り返り振り返り帰ってたわ。
見栄っ張りなもんだから、笑われるだけと気付いて相談もできなくなった。

8月中旬。また雨の日。
その日も他の部と合同で体育館借りてた日。
早朝に起きていそいそと出かけてったら開いてなかった。
本来なら六時に開くはずなのに六時半過ぎても開けに来ない。
おい、またかよとか思いながら、恐る恐る体育館裏へ。誰もいない。
そうそ、幽霊なんて単なる思い込み。
いそいそと、外側から窓枠ごと外せちゃう壊れた窓んとこいってオープン。
足先から先に入って段差をすとんと下りて。
いざ薄暗い体育館内みわたしたら奥の方の暗いあたりに人のシルエット。
お、おやおやあ?なんか体の線直に出てません?そんなに目よくないんで目をこらした。
横から見てたんで胸の盛り上がりがわかるんだわ。幽霊は女。
「ひ、ひ、卑怯だ!」って叫びながら窓へ戻る俺。
慌てて上半身だけずるんとだしてジャージを泥でよごしながら逃げ出した。
その時も別の一団連れてまた行ったんだけど誰もいなかった。

それから、お化けみたとか下らない嘘をつくやつって噂が広まりだした。
気分は毎日最悪で、ヒソヒソ話とかされてると全部俺の事のように思えてきて。
幽霊怖さと周囲の嘲りの怖さで憂鬱だった。

978 本当にあった怖い名無し sage 2012/05/30(水) 21:10:06.58 ID:HhN52zwF0
9月初旬。また雨。
恒例の開いてない扉。
この時の俺はまた幽霊に出てほしいって思ってた。
幽霊なんかより嘲笑われる方がもっと嫌で怖かった。
例の窓から中にを覗く。目を凝らすとやっぱりいた。
俺はもう無我夢中で携帯のカメラのシャッターを連写モードできりまくった。
かなり遠かったけどLEDのフラッシュと音には気づいたみたいで影がこっち向いた。
速攻で逃げた。

部活始まる前に部員の前で証拠写真とったからつって
後で見せろよ逃げんなよなんて言われてむっふっふ。
部活が終わるのがめちゃくちゃ楽しみだったわ。
がたがた震えながらとってたからブレまくり。
遠かったからフラッシュも届いてなかったけど。
少なくとも奥の方に薄茶けた人型が見える写真が二枚とれてた。
で、部活が終わる頃になって、試合やってる時に、俺を訪ねてきたやつがいたみたい。
後で体育館裏にきてほしいって伝言残してったよとマネがいうもんで。
部員にまた告られんのかとか冷やかされながらとりあえずそっち片付けに行った。

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