短くて怖い話
貧乏

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375 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/03/27(火) 13:04
 僕は貧乏です。
 普段から、米だけは欠かさないように気をつけているのですが、おかずには常に不自由しています。 そして不幸な事に、僕はおかずが、というより味付けがないと、ご飯を食べられない人間なのです。
 ある日のことです。いつものように金は無く、材料も調味料も無く、僕は途方にくれていました。

 バス・トイレ共同の自分の下宿中を捜しまわって、僕が発見したものといえば、一本のストローだけだったのです。せめて塩でも見つかれば、何とか生き延びる事が出来るはずなのに。
 僕は決して良いとはいえない頭を振り絞って、必死で考えました。そのとき頭の中に、一つの閃きが、まさに悪魔のささやきのように、静かに突然にやってきたのです。僕はその考えを実行すべく、大盛にしたご飯とストローを持って、共同トイレへと歩を進めたのでした。
 ここから先のことはあまり言いたくありません。でも最後に一つだけ。痰壷の中身というのは、思ったより塩味の濃いものなのですね。

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