洒落怖
山がふるえる

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夜、真っ暗闇の滝壷にある時、ふーっと焙烙鍋が降りてくる事があると言う。

……俺は続きを待った。
「…………」
……Bさん?
「いや、降りてくるんだって」
うん。それで?
「いや。それだけなんだよ! すごくねぇ? 二、三行だけの文章で
そういう伝説を紹介して、『何とも幽玄な光景では無いか』とか
大真面目に感想書いてるんだよ」
俺はお前がどうしてそんなに嬉しそうなのか、それが聞きたい。
「でも、考えてみりゃあ、幽霊だって大抵は出てくるだけだぜ?
誰もこの鍋だけを責められないだろ?」
霊と鍋(ナベの霊?)を一緒にするな。霊と、霊の事を一生懸命考えてる人に
なんだか物凄く失礼な気がするから。

以上、蛇足。

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