自己責任でお願いします
おじゃま道草

この怖い話は約 3 分で読めます。

(残念ながら? この場所の真相はわかりません。この後、確かめる機会がなかったからです。また、そうしようとも思いませんでした。馬場君宅と関係があるのは、間違いなさそうです、、、。)

霊障を受けないように、気持ちをしっかりさせていたつもりですが、土地の邪気は強く、捕まりかけたようです。
バンドの他のメンバーが夜食の買出しに出た後、馬場君が話し始めました。
彼が訴えた、この1週間の間に起った現象は次のとおりでした。

1: 3日前の雨の時、近くに落雷があり、その影響で、シンセサイザーとシーケンサーのデータがとんでしまった。
特にシンセは完全に駄目になり、買い換えねばならない。とりあえずはレンタルでしのぐが、余計な出費であり、引っ越し費の積み立てが滞る。場合によっては、来月のライブを諦めねばならない。

2: ギタリスト兼アレンジャーの葉山君が、ある人妻(郁恵さん)とデキているが、その影響で、音楽への熱意が別の方向へ向いている。
どうも、他のバンドに声をかけられているようだ。
(注:郁恵さんの写真があったので見せて貰ったところ、すごいすごい、なかなかの因縁持ちでした。その内の不要な1枚をもらい受け、持ち帰って、榎本君に見せたところ、、、、
「この人の目、、、人間ではない、、、操られてますね」
という感想が返ってきました。
あとで判ったことですが、馬場君宅を仲介したのは、郁恵さんに紹介された不動産屋でした。
入れ替わりの速い物件は、礼金で稼げるのかな?!)

3: 1階では寝ないので例の夢は見なくなったが、2階で寝ていると、胸の上に重みがかかってくるようになった。
それほどの重みではなく、目を開けると消える。
あの子供ではないか? (注:当たり!)

4: 蒲団を敷いた後、しばらく1階に行き、用を済ませてもどったところ、蒲団の中に誰かが居たように感じた。
シーツを触ってみると、寝汗をかいた後のように、ほのかな湿り気が残っていた。

5: 階段を上ったり下ったりする音が2度聞こえた。2回とも深夜2時ごろだった。
6: 家の周囲を歩き回ると、足を掴まれるような感触がして、歩みが遅くなる。
ぼうっとしていると、いつの間にか足が釘付けなってしまい、はっと我に返るとその場に立ち尽くしていた、、ということが、バンドのメンバーのそれぞれに数度ずつあった。

私は、馬場君に、、
「とにかく命にかかわることだから、引っ越しを第一優先しろ。
死んでからでは、音楽活動もできないぞ。
ここにいる内は、全てが裏目裏目にまわるから何も成功しない。
おれも、もうここには来ないぞ。来たら最後かもしれん。
今度会うのは、お祓いに行く時だからな。」
と釘を刺しました。
そしてさらに30分ほど引っ越しの際の諸注意をし、帰途につきました。
立ち去る際、家から10mほど離れたところで、九字を切りました。振返ると、例の立ち枯れの木が妙にゆらゆら揺れていました。

この怖い話にコメントする

おじゃま道草