じわじわくる怖い話
18歳の子を呼んだはずなんだがババアが到来した件について

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先刻からずっと溜まってた性欲はいつの間にか消えてた。
それより怒りゲージがかなり定規とか使って連打しまくって溜まってきた。
そういえば、高橋名人って今何やってんの?
まだスイカを16連打で割れるの?っていうかアイツの職業何?連打師?
ヴァヴァアが10本目の煙草をくゆらし始めた。俺は1本目。
っていうか物凄い沈黙。あれだ、あんま仲良くないバイトの後輩との休憩時間。
休みの人か何してんすか?
サーセンwwwww先輩友達いなかったですもんねwwwwww的な。一方的になんか俺が悪い感じ。
いい加減帰ってもらおうと思って、「あの、もうわかったんで帰ってもらえませんか?」
って言ったら「えー、しないの?」って。最初地鳴りかと思ったもん、低すぎて。
とりあえずキレそうになったので、こらえてつかあさいこらえてつかあさい
と自分にしこたまいい聞かせた。しこたまって何かエロイワード。
「もう良いんで。帰ってください」
「でも、料金はもらいますから」
俺は切れた。

「おい、てめえさっきから何なんだ?18じゃねえだろお前!よしんば18だったとしてもお前は色々最悪だ!」
大体こんな感じのことを言ってやったよ。俺だって言うときゃいうんだぜ。
言わないときには言わないんだぜ。言わないことのが多いんだぜ。
そんなわけで射精時よりもすっきりした。さて、恐怖に歪むヴァヴァアの顔を拝んでやろう、
拝み奉ってやろうと見やるとすげえ形相。ちょっと変な声出たからね。イヒャウ的なやつが。

「座れコラァ」
ヴァヴァアが地鳴る。ちょっと、今日地鳴り過ぎじゃないですか?
「はよ座れやワレゴルァ」
怖い怖い怖い。超怖い。超ホーリーランド。
俺は正座した。すげえ綺麗な正座。滅茶苦茶線対称。ヴァヴァアが続ける。
「お前のう、なめとんのか」
お前のうwwwwwwwwwwwwお前のうwwwwwwwwwwってワードが脳内をよぎる。
「いえ、なめてはいません。ただ…」
「何じゃ!!」
凄いでかい声で地鳴られた。またイヒギィッー的な変な声が漏れた。
「ええと、18歳だと偽ってですね…」
「18じゃワレがァァァァ!」
凄い剣幕で、もう正直漏れそう。アレが。っていうか18年じゃここまでしわがれねえよあんたの声。

しかし、疑問を感じえずにはいられない。盗人猛々しいとはまさにこのことである。
ヴァヴァアは18であると偽った。そして何もしなかった。っていうかできないでしょう。で、金はもらう。
これはおかしい。俺も男だ。もやし男だが。言う時は言うんだ!俺は意を決した。
「あんたが18だというなら、証拠を見せてくれ」
よっしゃ!言うたった!これでわいの勝ちじゃ!
どんなもんじゃーい!ほらほら、うろたえろヴァヴァア!心停止しろ!爪はがれろ!
俺は勝利を確信した。勝利を確信したとき、羽生名人は駒を盤にぐりぐりと押し付けるらしい。
俺もぐりぐりと一物を地面に押し付けたかった。が、届かなかった。届かない君との距離。数センチの空白。
ふとヴァヴァアをみると、バッグをあさっている。はは、どうした老いぼれが。この期に及んでまだ何か言うつもりか?
さあ、さっさと還るんだな!母なる大地に!そうじゃないなら息子夫婦の家で隠居でもしてろ!ひがなミカンでも食ってろ!
ヴァヴァアは俺にカードのような、定期入れのようなものを突き出した。
学生証だった。

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