洒落怖
怪現象の元凶

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ぐちゃぐちゃで、顔も手も、足も分からない。だが、一つ、異様に目に付くものがあった。

871 Teddy ◆38avq92H7U sage 2005/11/27(日) 01:01:41 ID:L2HU3A4n0
(10/10)
大きく、異様に歪んだ口だった。
口の中には、ぎょろりと、こちらをじっと睨む瞳。
血の滲んだ目だ。誰も声を出せなかった。
沈黙の後、だまっていた管理人が泣崩れた。
「こんなことが。」赤い塊は「・・ね」とつぶやき、洗濯機の中へと這い戻った。次の瞬間、画像が上下した。

床に落ちたのだ。
続いて、画面に飛び込んだのは、意識を失って倒れた撮影者だった。陰鬱な顔をした美しい女性。ただ、美しさはもはや損なわれてしまった。真っ赤に染まったうつろな顔。
その鮮血は、崩れた左の眼孔から絶え間なく流れでていた。

おれは、その夜、部屋を出た。ホテルにつくと喩え様のない悲しみがこみ上げた。翌朝○天宮様へいった。彼らの冥福を祈るために。

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