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大食い
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600 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/11/27(月) 22:22:52 ID:27X+4T+D0
大食い 7/7
「あの女さ、俺に作った食事に少しずつ自分の一部を紛れ込ませてたんだよ。
爪や髪や血なんかをさ」
日記には今日はカレーライスに極小に刻んだ髪を入れただとか、
ステーキに血を沁みこませただとか書いてあったらしいのだ。
別れると切出したその日から。
最後には「これでやっと一緒になれたね」と書いてあった。
「俺もばかだったよ。味の変化に気づきはしたんだけど、
料理自体豪華になってたから全く気づかなかった」
そう言ってYは泣きそうな顔をしながら話す。
「あいつが死んでからなんだよ。食べても食べても腹が満腹にならないのは。
もしかして俺の中にあいつがいるのかもな」
そう言って笑ったYの歯茎には黒い髪の毛が絡みついていた。
虫歯やヤニでは無く髪の毛だった。
僕はそれからYの顔が直視できなくて外を見ながら話をしていた。