洒落怖
小鳥子象

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6 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/10(日) 01:57:38 ID:p9EyjhuF0
(その1)
子供の頃に体験した不思議な話を投下させてもらいます。
幼少の頃の記憶が元になっているので、あやふやなところも
あるけどそこはご勘弁を。長いのでいくつかに分けます。

まず話は俺が小学校に上がる前の頃の話(だから多分5歳頃だと思う)。
俺はその頃、中国地方のH県に住んでいた。
で、オヤジの仕事の都合で引っ越すことになったんだ。

引っ越し先はいわゆる「新興住宅タウン」
都会で生まれ育った人にはピンとこないだろうけど、要するに
山を一つ切り開いて造成して、住宅タウンとして新しく町を作ろう、ってな感じのとこ。
当時、H県にはそういった新しく出来る住宅タウンが非常に多かったらしい。
(H県だけでなく、地方なら大体そうだろうけど)
その住宅タウンは、山道を車で登っていくと突然周りが開けて、そこに町が
あるといった風情。なのでその町は山に囲まれるようになってたんだ。

新しい家に引っ越してきて、でも基本的にはまだ田舎だから
夜はものすごく暗い。オープンしてまだ間もないタウンなので
人もそんなに多くはなかった。なので、親から俺はこんなことを言われた。
「暗くなるまで遊んでると『小鳥子象』に連れ去られて食べられるよ」と。
まぁ今にして思えば大人が子供に「早く帰ってこい」って意味の脅しなわけだが、
子供の俺にしてみれば「小鳥」の顔をして、でも胴体が「子象」、
そんな化け物がいるのかとすごく怖くて、どんなに外で楽しく遊んでいても
夕方には必ず帰るようにしていたんだ(子供心はかわいいねぇww)

7 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/10(日) 02:00:03 ID:p9EyjhuF0
(その2)
で、うちの数軒隣には、もうかなり前からこの土地に住んでるっていう家のM子という俺と
同じ歳の女の子がいた。すごくかわいい子で、まぁ俺の初恋の子なわけだがw
ともかくその子ともよく遊んでいた。
周りには空き地が数多くあり、また建築途中の家もいっぱいあったので、俺たちはそういうところに
忍び込んでは「秘密基地だ!」と言いながら、人形が自分たちの子供という設定で夫婦ごっこをしてみたり、
またM子の部屋に入って漫画とか読んだりして遊んでいた。

そんなこんなで小学校に入って、もちろん男の友達とかとずいぶんとヤンチャな遊びもしたけど、
M子とも引き続き遊んだりもしていた。そうこうしてるうちに、ある日ふと気付いたんだな。
「あれ?M子って同じ歳なのになんで小学校にいないんだろう?と」
ただやっぱり子供なのか、そんな大事なことを「まぁいっか」とあまり深くも考えなかった。

ある日、小学校の遠足でで、小学校の裏山のG山ということに登ることになった。
G山は子供の足で頂上まで1時間30分くらいだったと思う。
頂上には社みたいなところがあって、でも木々が高く昼間でも薄暗くて、ちょっとおっかないところだった。
で、列になって山道を登ってると、ふと気付くと横にM子がいたんだ。「あ、なんだ。M子もやっぱり
同じ小学校だったんだ。何組だろ?」と思いながら(1学年で7クラスあったので、全員を知ってるわけでない)、
M子と手を繋いで一緒に登ることになった。ただM子はいつもと違ってちょっと暗い顔をしていて、
言葉少なかったのを鮮明に覚えてる。

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