洒落怖
3人目

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 そんなA子も、大学に上がる前に逝ってしまった。風邪に伴う肺の病気の悪化とのこと。
俺はそれが信じられなくて、実際にベッドの上にいるA子を見ても葬式を行っても現実とは
おもえなかった。いつものように、高校から帰った俺と馬鹿みたいな話ができるんじゃないか
と思ってた。このままじゃいけないと思い、俺は気持にケリをつけるために久しぶりにA子の部屋に行った。
そこにあったのは、綺麗な部屋に俺のバイト代で買ってあげたPCと例の違和感。A子はいないはずなのに、
誰かがいる感覚。何かがおかしい……何気なく、本当に何気なくA子の机の引き出しを開けた。
そこにあったのは日記。多少の罪悪感を感じながらも読んでいき……俺は絶句した。

『今日も私と俺君とBちゃんと3人で遊んだ。』
……俺はBちゃんなんて知らない。
『俺君はいつも夕方には帰っちゃう。C君はいつも遅くまであそんでくれる。』
……A子の母親は夕方には友達を帰す。遅くまでいるはずがない。
『明日は俺君が家に泊まる日!Bちゃんも泊っていくのかな?』
あの時のことも書いてあった。

他にも架空と思われる名前の「友達」が何人もいた。俺は怖くなった。
違和感を作りだしていたのは……A子なのか?

俺が見えていなかったのか。A子にしか見えなかったのか。
ただ、以前A子の母親はジュースを3つ持ってきた……ような。
421 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/05/28(木) 16:18:58 ID:nj/rdKVp0
続きです

途中で気分が悪くなったので帰ることにした。帰る途中歩いて十数秒レベルだが、その間に突然
頭痛も起きた。俺の母親は「疲れたんだ」ということで寝ろと言って強制的に寝かされた。
当然眠れるわけもなく……PCを半ば習慣的つけた後に、ぼーっと考え事をしていた。
すると、突然メッセンジャーの書き込み音が。書き込み相手は……A子。ありえない。内容も見ずに俺は
A子の家にダッシュした。この間にも頭痛はひどくなるばかりだ。Aの母親に伝えるにもうまく伝えられ
なかった俺はとっさに「忘れ物をした」ということで部屋に入れてもらった。……部屋は真っ暗。PCも
動いていない。
A子の母親にお礼を言って俺は自分の家に戻った。そこでようやく内容を見ていない事を思い出し、それを見ようと
パソコンの前に行こうとして……まるで警告するかのように頭痛がひどくなる。それでも、俺は見ることを
やめようとはしなかった。そこに書いてあったのは、意味のない文字の羅列。
それが何度にもわたって送られている。そして最後に……

『一緒に行こうよ』

そこまで読んで頭痛が最高潮になった。それにアレ、が来ている。いつも感じていた違和感が…
ふいに、シェイクが起きた。何度も、何度も、何度も……。俺はまずいと思って部屋から逃げよう
とした。しかし、あまりの頭痛に体すら思うように動かず、そこで俺の意識はなくなった。

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