洒落怖
収穫

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356 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/05/15(金) 19:34:03 ID:89q+1DET0
俺は農家をやっている。
親が農家で数年前まで上京していた俺はまだまだ農家としては半人前だ。
朝採り野菜、というのをみんなもスーパーなんかで見たことがあると思う。
それは俺たち農家が朝早くに収穫し、洗浄、必要であれば袋詰めなどなど
スーパーのオープン前に届くように頑張っているおかげだ。

その日も朝早くに収穫だ。たまたま、収穫物も少なかったのでその日は俺一人で収穫に出た。
朝といっても、まだ真っ暗なうちに起きるもので、その日も空が白ける前に畑に着いた。
山間の畑でその日は濃い霧が立ち込めていた。
日がかなり昇ったのか、周りが徐々に明るくなりだした。
さあそろそろ収穫を始めようかというときだった。

畑の向こうの山のほうから、「ズ・ダ・・ン・・グ・」と、何か気味の悪い、少しはしゃいだような声が聞こえてくる。
ここら一帯はうちの畑くらいしかない・・・声は聞こえてくるが、霧のせいでその主は全く見えない。
その山も、一般人が入る理由もないほど何もない山だし、いるとしてもこんな時間に何故?
と感じ、恐ろしくなった。

遭難者か?と思ったが、はしゃいでいるような声はずっと聞こえている・・・というより近づいている!?
遭難なら、オーイとか助けてーとかいいそうだが、笑い声のようなものまで聞こえてくる・・・
恐ろしくなった俺は向こうに察知されないように、身を潜めた。

不気味な声と笑い声は徐々に近づいてくる・・・霧の中、かすかに見えた緑の人型が2つ、くねくねと
奇妙な動きをしながら畑の横の道を通りすぎていった。

後日、TVで何か分かりましたが、当時はとても恐ろしかったです。

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