洒落怖
パンデミック

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131 本当にあった怖い名無し sage 2009/04/28(火) 21:04:30 ID:y/qzGtBo0

そういった事件が立て続けに1ヶ月ほどで起きたため、最早村人達には手に負えないと、
何か解決策は無いか話し合っていたところ、村のおじいさんが「山向こうの○○神社は、
山の神社の神事の代行を何度かおこなっていて、それなりに縁があるようなのでそちらを
尋ねてみたらどうか」との提案をした。
他に何か良い案があるわけでもなかったため、だめもとで明日○○神社へ向かう事
で話し合いは終った。

翌日、地主が3年前の事件の主犯格などを連れて○○神社へ向かい、神主さんに
取り次いでもらう事にした。
神主さんは、とにかくお互い落ち着いて話そうということとなり、社務所で一連の事件等
の事を詳しく話す事にした。
しかし、ある程度話が進むと、神主さんは「それはおかしい」と言い出した。
どうも山の神社の御神体は祭壇の上においてある平たい箱に入った銅鏡であって、
桐の箱の勾玉は違うらしい。
戦国時代の話にしても、領主の息子が粗相をしたのはその銅鏡であると○○神社に
伝わっているらしかった。
そもそも、○○神社は何代も前から山の神社の神事を代行してきた経緯があり、
自分も若い頃に一度代行した事があるが、桐の箱や勾玉の事は全く知らないらしい。
実は地主も若者達が開けたのはてっきり祭壇の上の箱の事だと思っていたらしく、その時は
かなり驚いたのと、地主も桐の箱に入った勾玉の事を今はじめて知ったようだった。

また神主さんは、これは悪霊や祟り神による祟りの類では無く、もっと異質な何か別なも
のの仕業で、とにかく一度その勾玉を見てみないことには解らないが、もしかすると山の神社
の神様はその「何か」を勾玉に封じる役割があったのではないか?とのことだった。
神主さんは、まず○○神社に残る文献を調べてみて、何か勾玉に関する情報が無いか
調べてみるとの事で、2日後に地主の家で落ち合う事になりその日は帰る事となった。

133 本当にあった怖い名無し sage 2009/04/28(火) 21:05:30 ID:y/qzGtBo0

2日後、地主と当事者の若者達が、地主の家で神主さんを待っていると村の駐在さんが
訪れ、怪現象が近隣の村や村の近くの陸軍の駐屯地でも起き始めている事、一部で
はそれに関連したと思われる失踪者も出始めており、どうも被害がこの村を中心として
あちこちに拡散しているらしい、まだこの村で起きている事が噂となっている兆候は無いが、
いずれ噂になり責任を追及されるかもしれない、早く何とかしたほうが良いらしい。

そうこうしているうちに○○神社の神主さんがやってきたため、皆でまず山の神社の
勾玉を確認しようということになった。
山道を抜け神社にたどり付くと、神主さんが自分が調べた事をまず説明し始めた。
神主さんが言うには、この辺りには大昔から何か良くないものがおり、その何かは
よく人をさらって行ったらしい。そこで土地に人々は土着の国津神にお願いし、この
良くないものを退治してくれうよう頼んだのだが、その「何か」の力があまりにも強く、
しかもさらった人々を取り込んでどんどん強くなるため、その神様でも力を封じ込める
のでやっとで、とても退治することはできなかったという。

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