洒落怖
パンデミック

この怖い話は約 3 分で読めます。

ただし、全員が全員その話に賛同したわけでは無く、やはり祟りは恐ろしいという
ことで実際に見に行ったのは10人ほどの集団で、やはり肝試し要素があったので
夜中に集まり神社へ向かった。
(神社での一連の話は一緒についていった人から曽祖父が聞いた話。)
神社の境内に入り、拝殿の扉を開け中に入るとこじんまりとした祭壇があり、
そこの台の裏に古ぼけた桐の箱が置いてあり紐で厳重に封がされていて、どうやら
御神体はその中に入っているらしかった。

みなそこまで来たところで少し怖気づいてしまい、また、何か妙な胸騒ぎが
したため箱に触れることが出来なかったらしいが、最初に「迷信だ」と言い出した
やつが意を決して箱を手に取り、箱を固定していた紐などを解くと蓋を開けた。
中には綺麗な石(どうも勾玉らしい)が3つ入っており、とくにそれだけで何事も無く、
急に緊張のほぐれたため逆に気が強くなり、御神体を元に戻しそのまま朝まで
拝殿の中で酒盛りをしたらしい。

130 本当にあった怖い名無し sage 2009/04/28(火) 21:03:10 ID:y/qzGtBo0

翌朝、拝殿で御神体の箱を開け、更に中で朝まで酒盛りをしていた事が
村中にばれ、若者達はこっ酷く叱られたらしいが、特にその後なにもない
ため、村人達もその事をそれ以上追求しなかった。
一応その時神社で酒盛りをした連中を連れて、村の地主が神社へ謝罪しに
行ったらしいが。

3年後、村で妙な事件がおき始めた。
村の外れに猪や鹿や猿が木に串刺しにされて放置されていたり、夜中に人とも
獣ともつかない不気味な声を聞いたという人が何人も現れたり、あちこちの
家に大量の小石が投げ込まれたり、犬が何も無い空を見上げて狂ったように
吠え出したり、これは曽祖父も深夜に便所へ行った時にみかけたらしいが、
黒い人影が何十人も深夜に列を作って歩いているのをみかけたりと、
とにかく実害のある被害者はいないが気持ちの悪い事件が多発し始めた。

こういった事件が多発したため、流石に村でも「3年前の事件が原因ではないか」
と噂になり始めたのと、治安の面から不安なので、村人は村の駐在さんと相談し、近隣の
警察署に応援を頼み警備を厳重にしてもらう事と、村で自警団を作り夜中に巡回する事、
それと同時に、3年前の事件を引き起こしたものたちでもう一度神社へ謝罪しに行く事など
が決まった。

しかし、様々な策を講じても一向に怪現象はとまらず、それどころかとうとう被害者
まで出るようになってしまった。
山に入った村人が、何かに襲われボロボロの死体で発見された事件を
かわきりに、子供が遊びに行ったまま帰らない、自警団の見回りをしていた4人が
4人とも忽然と消えてしまう、夜中に突然起き出して何か喚きながら外に飛び出し、
そのまま失踪してしまう、女の人が何かに追われているかのように必死で逃げて行き、
自宅に戻ると包丁で自分の首を掻き切って自殺してしまうなど。

この怖い話にコメントする

パンデミック