洒落怖
破滅する人間

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ところがあるとき、この神社の傍系の家系の家系が反乱を起こし、地域を二分する勢力争いとなり、その時に
傍系の一族の者が神社から「禁忌の儀式」とされる書物と祭具一式を盗み出した。
この禁忌の儀式とは、「ムカデを使役する技法」について書き記されたものであり、悪用すればいくらでも
攻撃対象を「呪い殺す」事ができる。
更に厄介なことに、この一族はこの儀式を研究・発展させ、ムカデの集めた運気・精気を自ら利用する方法
まで手に入れ、本家の勢力ではとうてい太刀打ち出来ないほどになってしまったために、当時その地域を
支配していた大名に助けを求め、傍系の一族郎党全てを根絶やしにしたというのが真相らしい。

そしてその後、神社の方もこれ以上儀式が悪用されないよう。「依代の儀式」そのものも廃止し、儀式は
伝承のみが一部地域に残るだけとなったと古書には書かれていた。

834 3 sage 2010/05/18(火) 00:39:58 ID:xfeepiWk0
・儀式によって“見える”ようになる(自然に見えるようになるものではない)
・ムカデ(動物)と木(植物)の違い
・儀式の方法は数百年前に完全に絶たれている(継承者がいない)

という相違点や矛盾点はあるが

・破滅する人間が見える
・寄生体が成長する
・寄生体が消える(折れる)と寄生対象が破滅する

など、共通点も多い。
木の見える彼女がこの神社の(当時の)本家の家系となんらかの関係があったという可能性はないだろうか。
また、傍系の家系が実は現在まで生き残り続いていたとすると、突然「木の生えた人々」が一気に増えた理由も
説明できるのではないだろうか。
ただし、これはあくまで「伝承」であり、断定できるような根拠は何もないが…

ちなみに、この伝承について更に追跡調査をしたいのだが、実はそれは今となっては殆ど不可能になって
しまっている。
なぜかというと、この教授は既にお亡くなりになっており、奥さんはご存命なのだが、人に生える木の話を
見た後、GW中に奥さんに連絡を取ってみたところ、既に教授の蔵書は何年も前に複数の大学に寄贈してしまっており。
更に歴史的価値の薄いものは古物商に売ってしまい現在一切残っていない。
GWあけに寄贈した大学にメールで問い合わせ、教授の家から寄贈された蔵書の目録をメールしてもらった
のだが、その中にそれらしき文献は存在しなかった。
ということは、古物商に売りに出された中にあった可能性が高く、最早追跡も出来ない。
非常に中途半端になってしまって申し訳ないのですが、私の知っている限りの情報は以上です。

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