洒落怖
深夜のバイト

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目的地は山でした。
先導する先輩について行っただけなので正確な場所や名前は分かりません。
勿論カーナビなんていうご大層なものはついていません。
ただ途中から国道20号をメインに進んでいましたので大体は想像できます。
が、書きませんw怖いデスw

ただ、大きな道からあぜ道?というか
農家の方々が使う専用の道路?みたいな
簡単に踏み固められて舗装されているだけの道路に入り始めたときは、
僕はともかく、先輩は大丈夫なのか心配していたのを覚えています。

20分くらいその道路で走っていたときでしょうか。
急に先輩のバイクが止まり、携帯電話でどこかに連絡を始めました。
「~~~~~~、~~~」
何かを話しているのが分かるくらいで聞き取れませんが、
あの先輩が電話だというのに口元に手を当て、
腰を低くして話しているのを見ていると
目上の方との会話だろうという印象を受けました。

332 本当にあった怖い名無し 2010/03/29(月) 18:29:10 ID:gn7JiTxT0
彼はバイクをその場に置き、車に乗り込み、ナビをし始めました。

相当な徐行移動でしたので100mくらいの距離を進んだくらいなのでしょう。
「この辺だと思うけど……」
先輩は珍しく不安そうに言いながら、暗い夜道の中何かを探しています。
「おお、あったあったw」
先輩が指差すそこには黄色い水、いやペンキみたいなものが入った
ペットボトルが木に吊るされていました。

先輩はクルマを降りトランクを開け、荷物にかぶせてあるビニールシートを剥がします。
「おい、手伝え」
先輩は僕に向かって言いました。
先輩が引きづり出したのは何の装飾もされていない蓋がぴっちりと釘付けされた、
木で出来た箱でした。

長さは1.5~2mないくらい、幅はその三分の一くらいでしょうか。
長細い結構大きい箱でした。

ビニールシートを適当に小さくしてから僕に命令しました。
「おい、そっちもて」
先輩に言われたとおりその箱を二人がかりで持ち、
ペットボトルのあるところから道に外れしばらく歩きました。
ペットボトルは50mくらいの等間隔でポツポツと見えました。
僕たちはそれに沿ってしばらく歩きました。

続く

333 本当にあった怖い名無し 2010/03/29(月) 18:31:06 ID:gn7JiTxT0
スズムシとかカエルとか、夜の合唱団が盛大に鳴いていました。
カエルがいるということは田んぼでもあるのでしょうか。
ただ不思議と懐かしい気持ちになりました。
あれがエトスってヤツですかね?日本人の習性、みたいなw

ノスタルジーに浸るより手の痺れがきつくなってきました。
箱はかなりの重量で、しかも取っ手もついていない木製でしたので
ものすごく持ちづらかったです。
どれほど歩いたのか気にするよりも、早くつかないかなぁ、とか思ってました。
もう腕が限界に近づいたころ、三人の男たちがいました。
見た目はごく普通の人のように見えます。
Tシャツにジーパンまたはスラックス姿。一言で言えばおっさんw

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