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要因
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723 sage New! 2008/05/06(火) 03:03:50 ID:NnrhBDU70
「ちっ」
と、舌打ちする音。
音のしたほう、左斜め上を見上げてみると、校舎の壁面にヤモリのように逆
さまに四つ足でへばりついている田中がそこにいた。今度は夕日に照らされて
よく見えたその顔は、やはり薄く笑っていた。
その後体勢を変え、ささっと屋上へ消えていった。
けけけっと笑う声が聞こえた気がした。
一応事情はすべて先生や警察に説明したが、誰も信じてくれなかった。しま
いには俺が犯人では、などと言い出す奴も出始めたので、それ以降は口にする
のをやめた。
結局あれがなんだったのか、いまだにわからないでいる。