心霊スポット・肝試しでの怖い体験
京都にて

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「もうネタないなー疲れたしおわろっか」

Aはぎょっとして言い放つ。俺はぎょっとしたAが今までに出したことがない表情だったので
そっちの方が怖かった。

793 京都での出来事7 2008/06/18(水) 21:08:17 ID:Rv22mhns0

A「100物語は最後まで続けるより途中で終わらせる方が危ないから最後まで続けよう」
A「100本のろうそくじゃなくて4本のろうそくをローテーションで使いまわしている時点で
ただでさえよくないのに最後まではやった方がいい」

A曰く、100物語は70~99話の間で終わらせるのが一番危険だと言う。

しかしKは切れたのかこう言い放った。

「疲れたしなーめんどうだし俺もう帰る!」

引き止めたが聞く耳持たずでどかどかと帰るK。部屋にたたずむ俺とA。
A曰く、100物語は参加したメンバーが途中で抜けるのも危険。

仕方なく部屋の電気をつけてろうそくを消し、
俺とAは再び浴びるように酒を飲んでじゅうたんに雑魚寝で眠った。

しかし

俺はふと目が覚めてしまった。覚めたくなかったが覚めてしまった。
眠ったまま朝を迎えたかった。

おかしい。つけてあった部屋の電気が消えている。部屋の中は真っ暗である。
「Aが消したのかな?」
そう思いつつ耳をすませるとザーっと雨の音が聞こえた。
雨がふっているのか雨音が子守唄になればと思いつつ再び目を閉じた。

794 京都での出来事8 2008/06/18(水) 21:09:52 ID:Rv22mhns0

雨音に耳を澄ませる。
ザー
ザー
ズズッ
ザー
ザー
ズズッ

俺は思わず目を見開いた。
ズズッ ズズッ ズズズッ
確かに聞こえる。雨音ではなく何かを引きずるような音。

金縛りではないが雑魚寝した体勢のまま体を硬直させて目を見開いて
その音に集中した。意識しなくとも集中してしまった。

音は部屋の外から聞こえる。マンションの玄関前の通路を「何か」が引きずるように
動いているのだ。
ズズッ ズズッ

その音はだんだんとはっきり聞こえるようになってきていた。
間違いなくこちらに向かってきている。
ズズッ ズズッ ズズズッ

俺は全身から噴出すような汗を感じながら恐怖で体が動かず瞬きも忘れるくらいだった。

ズズズズズズズズズッ

玄関の向こう側でこの音は止まった。間違いない。
玄関の向こうには「何か」がいる。
鍵は閉めたか?入ってきたらどうする?俺はパニックになった。

796 京都での出来事8 2008/06/18(水) 21:11:19 ID:Rv22mhns0

その瞬間俺は全身の勇気と力を振り絞って起き上がる。
目を見開いていたので暗闇にも少し慣れてきていた。
俺の後ろで雑魚寝しているAを起こして、なんとかこの状況を打破しようと!
俺は振り返ってAを呼び覚まそうをした。

「おいA!・・・・・・!!!!!!」

汗がまた吹き出る。恐怖で涙が溢れる。言葉が止まった。とにかく絶句した。

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