洒落怖
匂いの元

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俺がある女友達の家に泊まりに行ったときの話なんだが
ちなみにえっちいことは何一つなかったぜorz

夜、泊まりに来いってメールが来て
ちょっと可愛い子だったからウキウキしながら行ったんだ
ついたら二階に通されて事情を聞かされた
やつの言うことには幽霊が毎夜毎夜来るので一緒にいて欲しいとのこと
こわがりかたが尋常じゃないのでマジかっておもいつつ

雑談してた やつは春に両親を交通事故で亡くしてからずっと悩まされてるらしく
もしかしたら両親が私を呪ってるのかもって
んなわけねーよって慰めてたらいい時間になったのでやつの隣の布団に入った
一階のへやには入らないでねという言葉に首を傾げつつ
亡き両親の部屋だからかとか適当に納得しながらうとうとしていると
何かいい匂いがした
別に女の子の匂いクンカクンカしたわけではない
でもまあ女の子の匂いだったな
香水いりのシャンプーみたいな

おっ、って目が覚めて起き上がるとくらくらしそうなくらい強い匂いだった
隣のやつがねていることを確認してから
どこから臭うんだろう、と俺はのそのそと隣のやつに近寄ったが
こいつの匂いではないらしい

部屋の外かと思って廊下に出たのはビンゴだった
匂いは隣の部屋からしているようだ
女の子の家なので、勝手にうろうろするのは気が引けたが、好奇心には逆らえい
隣の部屋の戸を開けるとぶわってにおった
その部屋は間取りは狭く物置みたいだった
ごちゃごちゃした奥の方に、似合わないカンカンの箱があるのに目ざとく気がついた俺は
その箱に近寄った
匂いの元はこいつだった
結露したのか染み出したのか、茶色い水がたれていた
妙な重厚感と開けてはならない雰囲気に気圧されたが
俺の手は蓋に届いていた
それから開けたのか開けなかったのか覚えていないが

俺がその部屋の前の廊下の先の玄関へ飛び出したことは覚えている

後日談だが俺はそいつと交際することになり、今で大体6ヶ月目
あれからあの家には行っていない
両親に会わせたいからっていわれたが、もちろん断固拒否した
お前んち怖えーんだよ
と今日の分の金を巻き上げてタバコふかしながら洒落怖見てるなう

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