洒落怖
最後の言葉

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98 本当にあった怖い名無し sage 2014/03/01(土) 01:29:14.80 ID:ju4n8hZ30
私は思わずなにそれ、とつぶやいた。
鏡夜は昨日の女だ!呪いなんじゃないか?呪われたのか?とひどく取り乱した。
一通り鏡夜の話を聞いてなだめたあと、焼け石に水程度の知識で風呂に煎った塩を入れれば程度のアドバイスをした。
鏡夜と別れる前、首の痣にそって手を置いた。
親指と親指の間に隙間があって確かに、人の手で絞められたような跡だった。
その夜、担任から電話で協調性がないだのとけちょんけちょんに言われた母に怒られ明日は絶対遅刻せずに学校へ行きなさい、といつもよりだいぶ早くベットに入れられてしまった。
電気をつけると親が来るし、携帯も取られてしまったので仕方なく寝ることにした。

その夜、夢を見た。
私は学校の自分の席から外の通学路を見ていた。向こうから白いスーツの貞子のような前髪をした女の人にが歩いている。
女の人は私と目が合うとにこりと笑った。そこで私は違和感に気づく。

99 本当にあった怖い名無し sage 2014/03/01(土) 01:30:07.81 ID:ju4n8hZ30
自分の席から通学路を見ることは不可能だ。二階の通学路が見える教室だったが、私は窓側の席ではなく教壇の真ん前の席だったから。なぜ通学路が見える?なぜ白いスーツの女の人は私と目が合ったと気づいた?なぜ白いスーツの女の人の表情が見える?
これは夢だ、と気づくと白いスーツの女の人は何か囁いた。
はっと目が覚めると時計は4時20分であと二時間は寝れると二度寝しようとしたとき周波数があっていないラジオのノイズ音が聞こえた。
丸まって寝ている私はベッドの足元がガラ空きである。
そこに誰かが乗ったようにベッドが沈み軋んだ。

100 本当にあった怖い名無し sage 2014/03/01(土) 01:32:54.51 ID:ju4n8hZ30
思わず目を開けてしまった私は視界の端に赤い布を見た。
右、左、と徐々にベッドの沈みは上がってきて視界に映る赤の面積も広がってきていた。
見てはいけない。全身が私にそう警告している。
目を瞑りたい。でも、何故だか瞑れない。
いよいよ赤い布が赤い服だとわかった瞬間、全力で目をつぶった。
これは鏡夜の赤い服の女だ、そう確信したすると耳元で低い男のような伸びた声がこう言った。
「わすれろ」

そのあとは気を失ったのか記憶がない。というより、これも夢だったのかもしれない。
なぜなら次起きたとき、時計は4時15分をさしていて音も聞こえなかったからだ。
ビビリな私は寝汗でびっしょりだったが、眠気に負けて朝まで寝た。

101 本当にあった怖い名無し sage 2014/03/01(土) 01:33:46.43 ID:ju4n8hZ30
不機嫌な母に普段より早く起こされた私はこれ幸いと早めに学校に行き、朝イチで福耳の先生を捕まえようとしたが捕まらなかった。
結局、その日は福耳の先生を捕まえることが出来ずに放課後も担任にどやされながら文化祭準備と合唱練習に参加させられ今後はしっかり参加するようにとさんざん怒られて帰るときはとっぷりと日が暮れて真っ暗闇だった。
とぼとぼと歩いていると文芸部室に明かりがついていたので向かってみると福耳の先生がいた。
私が昨日の夜から今朝にかけての話をすると先生はだから気をつけなさいと言ったのにと言いながら今朝のニュース見なかったのか、と尋ねてきた。
朝はテレビ見ない派なんです、というと今日の夕刊を貸してくれた。

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