子どものころの怖い話
着信履歴

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話がわからず家を出てはいないというと他の連中もざわざわとしだした。

「じゃあ、昨日あそこに居たのは誰だったんだよ!」

1人が苛立ちながらそういうとグループのリーダー格の旦那と称される先輩が俺の元に歩み寄り
お前だけに話したいことがあるといい、グループから離れた席に移動し俺と向き合う形に座った。

「まあお前のことだから大体推測は着いてると思うけど、どうやら化かされたらしい」

だと思いました。と返し昨日自分の身に起きた話をそのまま続けた。
ひとしきり俺が話し終えたところで旦那は煙草を消し溜め息を吐いた。

「俺達はお前を見た。間違いなくお前だったが、間違いなくお前じゃなかった。」

「俺にはお前の様なモノの周りだけ更に暗く見えた。暗いというよりむしろ黒だったかな。
他の奴らにそう言った辺りでそいつはケタケタと笑い出した。その声が明らかにお前じゃなかった。」

で、逃げたってわけですか。というと旦那は顔をしかめた。

435 4/4 sage New! 2009/02/06(金) 17:33:15 ID:bdrdpnNf0
「ところでお前の話を聞いていて思ったんだけどさ。着信履歴を見てみろよ。」

何をいきなりと思いながらもポケットから携帯を取り出し着信履歴を見てみた。

「着信履歴がない・・・」

着信履歴が全て消えているのだ。昨日の晩の着信だけではなくそれ以前の着信も全て。

「いやな、昨日の晩に他の奴には聞こえなかったようなんだけど聞こえたことがあったんだよ。」

『何故あいつは来ないんだ』

この世のものとは思えない低く響く声でさ。そう言うと旦那はニタリと笑いながら新たな煙草に火をつけた。
俺がははは・・・と乾いた笑い声をあげていると旦那は立ち上がりグループの所へ向かった。
本当に囁くような声だったが確かに俺には旦那の呟きが聞こえた。

寝坊してよかったじゃないか。

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  • 匿名 より:

    何が善は急げだよ。アホ

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