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その夜どうにも体のだるさが抜けなくて早めに寝ることにした。

夜中に暑くて寝苦しくて目を覚まし、トイレに行こうとしたけど体が動かなかった。
いわゆる金縛りです。
ビビりまくった私はどうにか動こうと力を入れた瞬間

「ゴトン」って音がした。

「えっ」と思って音のした方向を見ようとしたら。

何かが頭の上、ちょうど視界には入ってこない位置に何かがいるのが分かった。

怖くなって目を瞑ったんだけど、好奇心で少し目を開けてみた。

140 本当にあった怖い名無し sage 2008/01/24(木) 23:38:06 ID:tt3a1M3OO

目を薄く開いたら視界の端っこに黒いぼさぼさした物が見えた。咄嗟にそれは人の頭だって気付いたんだ。

そこからまぶたが閉じれなくなって、
視界の端っこの黒い物体はゆっくりと私の耳元に寄ってきたのが分かった

うわっヤバイ!って思った瞬間

「おまえじゃない」

って枯れたおばあさんのような声で囁かれた。

あの時の声と生ぬるい息は今でも覚えてる。

囁かれた後、金縛りは解けて急いで両親の部屋に向かい一緒に寝かしてもらった。
これで終わりなら良かった。

次の日学校に行くとNの姿が無かった。
風邪で休みとの事だったが、不安になった私は帰りにNの家へ寄ったんだ。

もしかしたらNの所にもあの黒い物体が行ってるかもしれないと思ったから。

141 本当にあった怖い名無し sage 2008/01/24(木) 23:47:14 ID:tt3a1M3OO

Nの家へ行くとおばさんがうつろな顔をして出てきた。
Nの事を聞くと昨日の出来事について聞かれたので、神社に行ったことや、Nが石碑のツタを取ったことなど全て話した。

おばさんは泣き出して、私をNと合わせたくないって言ってたけど、頼み込んで合わせてもらった。

Nは髪がなくなって耳が聞こえなくなってたんだ。

しかも頭はかさぶただらけで、抜けたって言うより抜いたって感じだった。

おばさんの頼みでそこの神社に行くことになった。
その時は私の母親も同行した。(前の晩に両親の部屋に転がり込んだ時、その日あったことを全て話してた。信じてなかったけど)

神社に着くと異様な空気がながれてて、石碑の前まで行くとその正体が分かった。

石碑には髪の毛がへばりついていた。

髪の長さからしてNの物とすぐ分かった。

Nの母親は泣き出し、私も怖くなって泣いてしまった。

142 本当にあった怖い名無し sage 2008/01/25(金) 00:06:54 ID:BC4a+g56O

泣き続けるNの母親をなだめて、Nの家に戻り昨日のNの様子を聞いた。

夜7時頃にNは帰ってきて、その時は全く普通だったそうです。髪もありました。
ただ、異常なハイテンションだったのは覚えていたそうです。

朝になって学校に行く時間になっても起きてこないNを母親が見に行くと
髪が無くなり、ぼけっと床のうえに座っていたそうです。

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