田舎・地方の習慣
かみ屋敷

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240 本当にあった怖い名無し sage 2009/02/15(日) 11:42:28 ID:rrgBLLJJ0
家に戻ると、BとCが「別に面白くもなんともなかった」と話してたので何の話だ、と聞くと、昨日の道の先に言ったと
言いました。道の先には、大きな廃屋が一軒あっただけだったそうです。
その話を聞くと、Aさんが凄い形相で二人を殴りつけて「何てことをしたんだ!」とキレまくり。
普段声を荒げることがほとんどない人なので、私達3人はポカーン状態。

Aさんが祖父母にその話をしにいくと、ものすごい勢いで今度はお爺さんが来て、「かみ屋敷に行ったのか?」と。
「かみ屋敷」と言うのがその廃屋の名前みたいで、BとCは「すみません」と平謝りしてました。
するとお爺さんは「もう駄目かもしれない」と言い、Aに「そんでも一応やってやれ」てなことを言いました。

その家は結構大きな家だったんですけど、私達はまとめて奥の方にある座敷に通されました。
そこには立派な神棚のようなものがあったんですけど、ちょっと普通の神棚とは違ってて、棚の上には榊の枝なんかに
囲まれるようにして、本当に小さなお稲荷さんみたいなものがありました。
そこにAさんが来たのですが、何だか異様な格好で出てきました。
普通のTシャツにジーンズの上から白い着物みたいなのを羽織ってて、手には脇差みたいなのを持ってました。
その段階ですでにビビッてたのですが、Aさんは神棚の前にBとCを座らせて、二人に向かい合うようにして立ってから
何だかよく分からない祈祷みたいなのを始めました。
途中、お爺さんが塩をかけたり、お婆さんが泣いてたりで何だかその空気が怖くてすっかり私はビビッてました。

そしてそのうちAさんの声が大きくなってきて、最後に何か奇声をあげて脇差を抜くと、畳にブスッ!っとしました。
もう何か三人とも半泣きでしたが、そこでそれは終りみたいで、Aさんはすっかり元のAさんに戻りました。
でも何か空気が流石に重くなってしまって、次の日私達はAさんの祖父母にお礼を言って急遽東京に戻りました。

242 本当にあった怖い名無し sage 2009/02/15(日) 11:43:10 ID:rrgBLLJJ0
そこから、本当の恐怖というか何というか。
まず私はそれまで霊感ゼロだったというのに、よく金縛りにあうようになりました。
それも、金縛りにあってる間、四足の犬のようなものが身体の上にのっかってる感じがするのです。
何だか酷く獣臭い匂いもするので、多分人間の幽霊じゃないと思います。
Aさんにそれを相談すると、しばらくしてどこからかAさんの部屋に置いてあるお札に似たものを持ってきてくれて、
「これを必ず鬼門に置いておいて。決着がつくまで粗末にしてはいけない」と言われました。
夏休みの一件に絡んでるのかな、と思い、大人しく従うとその夜から金縛りも獣も出なくなりました。

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