厳選怖い話
角田の森の廃屋

この怖い話は約 2 分で読めます。

37 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:11
そうです
「あいつが追っ掛けてた女の子かなんかじゃないかと思うんだけど」とその友人は訪
ねましたが、
私達二人はHとは何年も会っていないので分からないと答えました
その友人が去り、Yが「ニシナかぁ、なんだろうね」と言った瞬間
私の脳裏に、あの夜懐中電灯に照らし出されたあのお札が鮮明に浮かび上がりました
ニシナ、仁科・・・ジンカ
そう、あのお札に書かれていたのは間違いなく仁科という漢字でした
最初の二文字の仁科以外は何が書いてあったのか思い出せませんでしたが、仁科とい
う文字はYがジンカと読んだ事もあって
覚えていたのです

38 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:12
私はずっと背筋に寒いものを覚えながら通夜の席を後にし、その帰り道Tにその事を
伝えました
Tは泣きそうな顔になり「そんな事あんまり深く考えない方がいいよ。もうあそこの
事は忘れようよ」と言いました
それから私達は押し黙ってしまい、そのまま別れました
私は翌日の告別式にも出席しましたが、Tは来ませんでした
Yは通夜にも告別式にも現れず、数年前に千葉に引っ越したとのことでしたが、最近
はどこで何をしているのか
誰も知りませんでした
Hの通夜以来、Tとも会っていません

39 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:12
最後に
Hの死やあの不可解な電話があの夜の出来事に関係あるのかどうかは分かりません
単なる偶然かもしれません
Hが老夫婦に捕まったという話も、今となっては真実かどうか確かめようがありませ

ただ、あの夜あの廃屋へ行った事を今でも後悔しています
何としてでもHとYを説得して止めるべきだったのではと
そして、ここで軽はずみにあの森の事を書き込んでしまった事も
全てを語ってしまった事も

この怖い話にコメントする

角田の森の廃屋