厳選怖い話
角田の森の廃屋

この怖い話は約 3 分で読めます。

30 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:07
翌日の朝も母親が昨日の夜の事を聞いてきました
私は小刻みに震えていたそうです
私は「友達の家から帰る途中に、変な人に追いかけられた」と嘘をつき、その場をし
のぎました
母親は納得したようでしたが、夜の外出は禁止されてしまいました
私がその日のプール教室を休んで家にいると、Yから電話があり、会うことになりま
した
Yの家に行くとHとTも来ており、当然話は昨日の夜の話題になりました
三人が三人ともあの声の様なものを聞いており、Yは廃屋から出る時に何かに足首を
掴まれた感じがしたそうです
その後、私と同様に他の二人も何とか無事に家に帰れたとの事でした
私とYは、Hに何故祭壇を蹴り飛ばすような事をしたのかを聞きましたが、「仕返し
しただけだよ」と答えるだけでした

31 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:08
今思えば名誉挽回の為にあの廃屋に行ったのに、Yのつわものっぷりばかりが目立っ
ていたので、
Hはここで何かして根性を見せなければと思ったのではないでしょうか
そしてこの話は、Tも含めた四人だけの秘密にすることを固く誓いました
それからも私達四人は事あるごとにこの話をしましたが、角田の森へ遊びに行く事は
二度とありませんでした
そして時は経ち、私達四人は卒業を迎えました
Tは私立の中学へ進学し、同じ公立の中学へ進んだ私と後の二人も別々のクラスにな
り、YとHがDQN系のグループと
付き合っていた事もあって、その後私達は疎遠になっていきました
それから5年後のことです
私が思わぬかたちで「角田の森」という言葉を聞いたのは

32 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:03/08/19 23:08
高校2年の夏休み、外出から戻った私に母親が「なんか変な留守電が入ってたんだけ
ど、あんた分かる?」と言いました
私はすぐにそのメッセージを確認しました
「私は東京大学で・・・の教授をしております・・・いうものです・・・」
それは、五、六十代の男性の声で、電話が遠いのか所々で音声が途切れていて、断片
的にしか内容を確認できませんでした
そして次の瞬間、私の体は凍りつきました
「・・・K君(私の下の名前)に・・・の”角田の森”での事で・・・したいことがあ
りまして・・・」
!?
「・・・折り返しご連絡を・・・番号は・・・です・・・」
そこでメッセージは終わっていました
「うーん分かんないなぁ、間違い電話じゃないの」と母親に答えると、私は自室に入
り高鳴る鼓動を感じながら、
なんとか混乱する頭を整理して、この電話の意味を推理しようとしました
私達四人しか知らないはずのあの夜の事を、何故東大の教授を名乗る男が聞いてくる
のか
他の三人が誰かに話したのか
それとも、私がつい喋ってしまった中学や高校の何人かの友人から漏れたのか
いや、あの事を知っているあの三人を含めた誰かがいたずらでした事かもしれない

この怖い話にコメントする

角田の森の廃屋