ストーカー・きちがいの話
助けの先

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923 1/3 sage 2008/05/08(木) 13:55:43 ID:yVWzp3260
会社から家に帰るとき、たまに後をついてくる男の人がいる。
女性の一人暮らしなので、家までついてこられるのが怖く、
その男の人が居た場合はまっすぐ帰らずに道をぐるぐる回ったり、スーパーで長い時間買い物したりして、
いなくなったことをしっかり確認してから帰るようにしている。
一度、どうしてもいなくならなかったので、交番に駆け込んだこともある。
そのときはそれと気付いた男の人は逃げ去り、警察の方が家まで送ってくれた。
交番に駆け込んでから数日間はその男の人は現れなかったが、
しばらくするとまた同じように後をつけてくるようになってしまう。
因みに、ちらと顔を見たことがあるが、まったく知らない顔だった。

924 2/3 sage 2008/05/08(木) 13:57:04 ID:yVWzp3260
道を回ったり、スーパーで時間を潰したりすると、男の人はいなくなる。
それを考えてみると、ひょっとしたらストーカーなどではなく、
ただ単純に同じ方向に帰るだけなのでは、とある日思った。
それを確認するため、簡単な実験を行うことにした。

いつも通り仕事を終え、家路につく。
ふと気付くと、後ろを例の男の人が歩いている。
ここで、勇気を出して立ち止まってみた。
ただ立ち止まるだけでは何かおかしいので、携帯を取り出し、メールを見ていた。

925 3/3 sage 2008/05/08(木) 14:00:05 ID:yVWzp3260
携帯を見ながら、何気なく後ろの気配を窺う。
男の人は・・・立ち止まっている。
電柱の陰に隠れるようにして、こちらを見ている。

これで私の中で、男の人はストーカーであることが確定した。
交番に行って助けてもらうため、携帯をバッグに入れようとしたとき、携帯が鳴った。
誰かと通話していれば安全かもと思い、出てみると、携帯からこんな声が聞こえた。

「何で立ち止まってるの?」

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