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んで、一番奥の部屋の前でAさんが止まって、閉められた4枚の襖を指さして、「ここに誰かがずっといます」って言ったんだ。
部屋の前からじゃ、特に音とか聞こえない。むしろ家全体が凄まじく静かで、Aさんの息がバカみたいに聞こえてくるくらいだった。
襖自体もかなり汚かったけど、確認しないことにはどうしようもないから、とりあえず開けることにしたんだ。
警棒と懐中電灯を構えて、襖に手を掛けた。
……でも、内側で何か引っかかって軽い力じゃ開かなかったんだよ。で、ちょっと強めに力入れて開けたんだ。
そしたらベリって何かが剥がれる音が聞こえて、ようやく襖が開いた。
で懐中電灯で中を照らしたら、ゾッとしたよ。一気に全身に鳥肌が立った。
仏間だったんだけど、部屋の壁やら襖やらに一面御札みたいなのが貼られまくってた。それこそ隙間がほとんどないくらいに。
で開きにくかった襖にも御札が貼られまくってて、それが引っかかって開けれなかったみたい。
何より一番ビビったのが、天井に所狭しと誰かの自画像が貼り付けられてた。しかも、どれも苦しそうな顔で。
とにかく全部異様な部屋だった。あまりのことで呆然としていたら、Aさんが後ろからボソッと言ってきた。
「……いるでしょ?」って。
その顔がね、もう気味悪いんだよ。
生気のない目でニタって笑ってんの。顔は笑ってるけど、全く笑ってない感じ。
この部屋の状況で、何が面白いか分からないんだけど、凄まじく気持ち悪いニヤつきだった。
その顔見たら、もう無理って思って、無線入れるふりして急いで外まで出てった。
俺が外に出たら、Aさんがノロノロと外に出てきてた。
とにかく帰りたかったから、「何もいませんでしたね」って適当に挨拶してから車に飛び乗って家から離れたんだ。
それからは特に事故も起こることも霊的な不幸があることもなかったんだけど、数日後にふと思い出したんだ。
あの仏間、さっき書いたように、内側から襖一面に御札が貼られてたんだ。
それこそ軽い力じゃ開かないくらいに。べったりと。
……なら、アレを貼ったのは誰だろうな。
誰かが御札を貼ったんなら、その人物が内側にいるはず。でも中には誰もいなくて、Aさんもその部屋の外にいた。
それを考えたら、さらに鳥肌が立っちまった。
それから色々あってその警備会社辞めたんだけど、あの家を思い出したら未だにブルってくる。
とにかく、あの家には二度と行きたくないな。マジで。
下手。言葉悪い。
改行知らないのかな?
読みづらい